今日は「八たん」
巨大な駅の周辺は好まないが、少し足を延ばせばおつな店は沢山ある。またまた川崎だ。堀ノ内を知ってるか。いわゆるそういう場所だ。川崎から堀ノ内に向かう中間地点にある「八たん」牛タン屋だ。料理は基本的には、牛タンだ。カウンターとテーブル、小上がりで収容十数人と言ったところか。まずは兎に角牛タンを焼いてもらおう。二人前は軽く食える。脂の落ちが弱めで塩も薄目の柔らかい牛タンである。添え物の白菜漬物は少しすっぱく旨い。店は年配のご婦人が三人で切り盛りだ。味、料理と特に目立った特徴はないが、満席だ。座敷に座って足がしびれたから失礼する。
今日は「福田フライ」
店の主人の性格を分析したとき、天ぷら屋や寿司屋は活気があり明るいが、トンカツ屋は一般的に暗い。この傾向は比較的正しい。ただし、同じパン粉を使ったフライ屋はどうだろう。活気があるだろ?今日の店は知る人ぞ知る「福田フライ」目立つ看板らしきものも無く、オープンなその店構えは常連ならずとも、気になる佇まいを出す。とかくこういう類の店は暗黙の掟があるものだが、ここはそれほどうるさくは無い。カウンタ最前でおかみさんが客と揚げをさばき、奥で息子が生や炒めをこなす。まずは鯨、レバ、鰺、牡蠣と漬物を注文する。鯨とレバは辛口ソースにする。脂を含んだ湯気を出しながら揚げか供される。このタイミングで瓶ビールだ。冷えすぎたビールで喉を洗い、辛口鯨フライをかじる。濃口の味が冷えすぎたビールを要求する。鯨独特の獣臭を楽しんでから冷えすぎたビールで胃に流し込む。最高に旨い。次は、レバだ。同様にレバ独特の血液感を楽しむ。牡蠣は中の汁の磯臭を口に含みながらビールで流し込む。この頃にはビールはヌルい。鰺は多少さめても旨さは変わらない。ホルモン炒めは量もさること乍ら、ホルモン臭があって焼酎が欲しくなる。刺身もあり目利きは良い。立飲で長居は無用。団体はチェーンの居酒屋に行ってくれ。こぢんまりやろう。
今日は「柿島屋」
町田。古くはJR横浜線の駅名は原町田と言った。東京都だが神奈川県の風情がある不思議な街だ。この街の特徴と云えば、近隣・沿線にある多数の大学、短大、専門学校から学生が押し寄せ、それを標的にしたチェーン店の居酒屋類がテナントでビルを埋める。客入りの悪いチェーン店の居酒屋は道にぶよを出し客引きを繰り返す。まぁこれも風情といえば其れまでだが、これだから巨大な駅は好まない。うっとうしいぶよを払いながら、駅から離れる。5階建て位のビル屋上に「柿島屋」という渋い看板がある。桜肉の専門店だ。重厚な入口を通り、一枚板のテーブルが人間工学に基づいた間隔を保って並ぶ。まずは、ビールと馬刺を注文。見事な赤身だ。誠に癖と筋のない赤身肉をにんにくを付けて冷えすぎのビールで胃に流し込む。何故、馬を食うのか、馬を食する民族はどの程度いるのかなど考えながら胃に収めていく。馬肉の食文化は中国や韓国、北朝鮮が犬を食すのにある意味似ており、アメリカは法律的に禁じているし、イギリス人も食わない。つまり、忌み嫌われている訳だ。しかし、馬肉の機能は優れており、フランスなどは食用にするようだ。次に肉皿、肉ぬただ。赤身肉は火を通すとまた食感が一変する。これも冷えすぎのビールが旨い。大量の汗をかきながら食する肉鍋も最高だ。居心地良いが長居無用。22時には追い出されるから注意しろ。