スペインに移住したフランス人夫婦は
地元の人間たちとトラブルを抱えていた。
世界各国で数々の映画賞を受賞した作品。
スペインで実際に起きた事件がベースだそうです。
夫役のドゥニ・メノーシェは東京国際映画祭で最優秀男優賞を受賞
最近よくお見かけします。
2023年
フランス人の夫婦アントワーヌとオルガは、スローライフを求めてスペインの山岳地帯にある小さな村に移住する。しかし村人たちは慢性的な貧困問題を抱え、穏やかとは言えない生活を送っていた。隣人の兄弟は新参者の夫婦を嫌い、彼らへの嫌がらせをエスカレートさせていく。そんな中、村にとっては金銭的利益となる風力発電のプロジェクトをめぐって夫婦と村人の意見が対立する。映画.comより
「村八分」ということばがありますが、
アントワーヌ夫妻は村人たちにはじかれていました。
冒頭から物騒なやり取りが重苦しいです。
過去の戦争からフランス人を嫌う村民。
でも本当の考え方の違いは今の生活にある。
開発を望まない新参者のフランス人と、
開発によりお金が手に入る貧しい村人たち。
それぞれの相手の言い分は聞いていて分かるのですが…
特に過激な兄弟は脅しや嫌がらせでは物足りず、犯罪行為にまで出ます。
地元の警察は役立たず。
他所から来た者を受け付けない人はどこにもいると思いますが、
ここに登場する大きなトラブルはお金に関係したことです。
これほど嫌がらせを受けてもフランス人夫婦は引っ越す気はありませんでした。
私だったら精神的にやられるな。
もちろん引っ越します。負け犬でも構わない…
理想郷を作る目的で引っ越して来た夫婦。
それを拒む村人。
ご近所トラブルと言えばそれまでですが、
これほど大きな事件になるとは…
このトラブルさえ無ければ長閑なスペインの田舎なのですが、
貧し過ぎて村に嫁も来ないという現実も影を落とします。
最初から最後まで重苦しいです。
アントワーヌが残したカメラが最後は役に立たなかったのが残念。
妻オルガはこの先もずっとこの地に住み続けるのか。
結論は出ずに終わります。
作品のジャンルが「スリラー」になっていましたが、
ご近所トラブルがスリラーとは意外でした。
同じく集落の新参者の我が家は、
古株の人たちに迷惑かけないように大人しくしています(;^_^A