レンタルDVD鑑賞。
欧米の幾つかの映画賞を受賞された作品。
2023年公開
思春期真っただ中の11歳のソフィ(フランキー・コリオ)は、離れて暮らしている31歳の父親カラム(ポール・メスカル)と夏休みを過ごすため、トルコの閑散としたリゾート地にやってくる。二人はビデオカメラで互いを撮影し合い、親密な時間が流れる。20年後、当時の父の年齢になったソフィが映像を見返すと、そこには大人になって分かる父親の一面があった。シネマトゥデイより
別れた父親とのひと夏のバカンス。
彼は一見楽しそうに見えますが、
時折見せる影と苦痛、呻き。
何かを思い込んでいるのが分かりますが、
最後までその理由までは明らかにされていません。
最初は癌などの重病なのかなと思いましたが、
身体の方は一見は大丈夫そうです。
という事は、精神的に何かあったのかも知れませんが、
幾つかの記事を読ませてもらっても断定は出来ないと思います。
31歳になったソフィは当時お互いに取り合ったビデオと、
彼女の頭の中の空想で父親を思い出します。
劇中では「心のカメラ」という言い方をしていました。
31歳のソフィの部屋の足元には、父がその時買った絨毯が敷いてあります。
一緒にベットにいたのは女性。
赤ちゃんの泣き声も聞こえます。
何かリンクがあるのかな~?
私は公開時に解説を読んでいたので、
バカンスの後の父親は自分なりに想像しましたが、
全くの白紙状態で鑑賞されると、
もう1度確認のため再鑑賞しなければならないかも。
11歳の頃のソフィには一緒に過ごした父の苦痛に気が付けなかった。
でもそれは当然です。
父親と同じ年齢になり、
このビデオを見てソフィはあの頃の父親に何かを感じ取ったのに違いありません。
クイーンとボウイの共作「アンダープレッシャー」が流れます。
この歌詞が父親の苦しみを表しているのだと思います。
楽しかったひと夏の思い出。
バカンス中のソフィが可愛く微笑ましかったのに、
その後を想うと切なくなる映画でした。