この夏劇場公開の作品。
レンタルDVD鑑賞
2012年の「世界の果ての通学路」の製作スタッフが、
今度は世界の果ての先生たちを取材したドキュメンタリー。
2023年
識字率アップが国家の使命であるブルキナファソの新人教師であり2人の子どもの母でもあるサンドリーヌ。バングラデシュ北部のボートスクールで、子どもや女性の権利を守るために粘り強く闘う若きフェミニストのタスリマ。広大なシベリアに暮らす現役の遊牧民でありエヴェンキ族の伝統の消滅を危惧するスヴェトラーナ。彼女たちが直面する困難も個性も三者三様。子どもたちに広い世界を知ってほしいという情熱だけを胸に、家族と離ればなれになっても、両親から反対されても、「子どもたちには明るい未来がある」と、信じる道を進み続ける。公式HPより
SDGsの目標に、「質の高い教育を皆に」という項目があります。
このドキュに登場する地域の子供たちは、
地理的環境や貧困、風習から満足な教育を受けられません。
最初のブルキナファソは世界の中でも識字率がとても低い国です。
公用語はフランス語ですが、色々な部族の子がいて、
それぞれの部族の言葉を使うので、相互間の会話も難しい。
自分の名前さえ言えない子供がいました。
教室は雨風もしのげない藁ぶき屋根です。
2番目のシベリアは極寒の中トナカイのソリで移動する移動教室。
それぞれのキャンプには10日間ずつ滞在するそうです。
ロシア語だけでなく民族のエヴェンキ語も残したい。
教室は先生の持ち込み造設のテント。
3番目のバングラデッシュは水没した国。
陸移動出来ない子供のために先生は船で子供たちを迎えに行きます。
教室は移動船の中。
画面は3つの教室を行ったり来たりします。
先生たちの情熱がすごいです。
日本だったら勉強できる環境では無いのに、
工夫して子供たちに何とか勉強を教えます。
ブルキナファソとシベリアの女性教師は既婚で子供もいます。
自分の子供を家に残しての長期出張授業。
バングラデッシュは22歳の独身女性教師。
児童婚に反対するフェミニスト。
生徒たちは貧窮家庭。
勉強よりも親の仕事の手伝いのほうが大事だったり、
親は、勉強よりも早く嫁に行って婚家から結納品を貰いたい。
でも親の決めた道より自分で自分の道を選択する。
それをこの教室から学んでいくのです。
「たくさん勉強したら将来豊かになり親も喜んでくれる」
先生たちの思いはどこの国でも同じ。
貧困のへき地で教える先生たちの奮闘と、
素直で可愛い生徒たちのドキュメンタリーのにほっこりしました。