夏に劇場公開されていましたが、もうDVDレンタル出来ました。CD

一つ屋根に住み始めたウクライナ人、ポーランド人、ユダヤ人家族。

因みにタイトルの「キャロル・オブ・ザ・ベル」ウクライナの民謡で、

かの「ホーム・アローン」でも使われたそうです。

 

この地は元々ウクライナ人民共和国。

その後ポーランドに占領されていましたが、

1939年ソ連に占領され、1941年にはドイツに占領、

大戦後はまたソ連が占領という複雑な土地。

もちろん今はウクライナです。

(どうやら制作年はロシア侵攻前らしい)

 

 

 

2023年

1939 年 1 ⽉、ポーランドのスタニスワヴフ(現ウクライナ、イバノフランコフスク)。ユダヤ⼈が住む⺟屋に、ウクライナ⼈とポーランド⼈の家族が店⼦として共に暮らす様⼦を捉えたシーンから映像は始まる。間も無く第 2 次⼤戦が開戦。スタニスワヴフは、ナチス・ドイツによる侵攻とソ連によって占領され、ポーランド⼈とユダヤ⼈の両親たちも迫害によって連⾏、娘たちだけがスタニスワヴフの家に残されることになってしまう。そんな中、ウクライナ⼈の⺟であり歌の先⽣でもあるソフィアは、残されたユダヤ⼈の娘ディナ、ポーランド⼈の娘テレサの 3 ⼈の娘たちを⾃分の娘と分け隔てなく、守り通して⽣き抜くことを誓うがー。filmarks より

 

1939年にユダヤ人の家族の家に店子として入居した2家族ですが、

まもなくソ連兵がやってきて、当時戦争をしていたポーランド人の夫婦を連行。

そして1941年には、ナチスがやってきて大家のユダヤ人夫婦を連行。

それぞれの子供たちはウクライナ人夫婦が匿います。

 

ウクライナの夫婦は共に音楽家。

一人娘がいますが、連行された2家族の3人の娘を預かり、

一挙に4人の娘を育てることになるのです。

 

音楽家の父親は、秘密を抱えています。

夫婦は自分の娘だけでなく、預かった赤の他人の娘たちも可愛がります。

戦争が終わるまで何とか持ちこたえて欲しかったのですが、

子供の病気やナチスのユダヤ人狩りなどで、

母親と女の子たちは中々外には出られません。ショボーン

 

ウクライナ人が過去の戦争によっていかに理不尽な扱いを受けていたか。

確かにナチスは暴虐でしたが、

戦前戦後のソ連からの扱いが酷いものでした。

完全にウクライナ人を見下しています。

 

最後の場面は1978年のニューヨーク。

この時代はまだ冷戦時代。

戦後ポーランド人とユダヤ人はすでに解放されていましたが、

戦時中娘たちを匿った肝心のウクライナの女の子は、

ソ連から出ることが出来ませんでした。ショボーン

 

でも3人を繋いでいたのは、

いつも歌っていたウクライナの民謡でした。

大戦中命を落とした家族たちに想いを馳せながら3人で歌う

「キャンドル・オブ・ザ・ベル」に感動しました。

 

中東の戦争でウクライナのことを忘れがちでしたが、

世界大戦中のウクライナの悲劇を知ることが出来ました。

ウクライナはウクライナです。

ソ連でもロシアでも無いことを実感しました。