日本は熊が出没して大騒ぎですが、

イランに熊はいるのでしょうかはてなマーク

 

アップリングで見逃しましたが、

遅れて京都シネマで上映中。映画

第79回ヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞。

 

 

2022年

国境付近にある小さな村からリモートで助監督レザに指示を出すパナヒ監督。
偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている男女の姿を
ドキュメンタリードラマ映画として撮影していたのだ。

さらに滞在先の村では、
古いしきたりにより愛し合うことが許されない恋人たちのトラブルに
監督自身が巻き込まれていく。
2組の愛し合う男女が迎える、想像を絶する運命とは......。

パナヒの目を通してイランの現状が浮き彫りになっていく。公式より

 

撮影当時パナヒ監督は国外出国禁止。ショボーン

国内で映画撮影も禁止中。

それでトルコ国境の村に滞在し、トルコで映画撮影。

監督は撮影隊にリモート指示という設定。目

 

解説を読んだ時は、最初の話はドキュメンタリー風で、

もうひとつ、村で監督が遭遇した話は実際起こった映像だと思っていました。

でも2話ともドキュメンタリータッチで描かれた創作話で、

特に村の話は、おそらく彼が遭遇したか聞いた出来事を脚色した話。

 

何故なら村人たちのセリフは流暢で音もちゃんと取れています。

監督を動いて追うカメラもいます。

監督がパナヒ本人を演じているのです。

 

そして最初に登場する男女の話はしばらく宙に浮いたまま。

結局、監督の滞在記がメインだと思われます。

 

この村はトルコ国境のため村人はペルシャ語では無くトルコ語を話します。

パナヒ監督が映画制作の決め手となったのはおそらく、

「村で生まれた女の赤ちゃんは夫が決まるまでへその緒を切らない」

 

何だこれ?と思いますが早く言えば、

女の子は生まれたと同時に夫を決めなければならないということ。

都市部では分りませんが、こんな風習が残る村もあるようです。汗

 

でも監督は村のことに口出すわけにはいきません。

あくまでの短期滞在の部外者。

村人たちの決定に従う事しか出来ない。

結局この村の「熊」とは何だったのかはてなマーク

 

監督が言いたかったこと自体は、

トルコで撮影中の女性が監督に訴えるように話します。

ここは村の風習とは関係なく、イラン政府に対してです。

 

最後の場面。

彼は車の中からある光景を目にします。

そして車のサイドブレーキを引くのでした。

 

ちなみに監督は今年海外渡航禁止が一時解けたそうです。

でもあえてイラン国内で撮影することを望んでいます。

最近スカーフ事件で海外にまでニュースが飛んでいる国。

監督、またそれを題材にするのかなはてなマーク