久しぶりにMOVIXに行って来ました。
結構お客さんが入っていました。
2023年公開
パリでタクシー運転手をしているシャルル(ダニー・ブーン)は、金もなければ休暇もなく、免許停止寸前という人生がけっぷちの状態にあった。ある日彼に、92歳のマドレーヌ(リーヌ・ルノー)をパリの反対側まで送り届けるという仕事が舞い込んでくる。彼女の頼みでパリの街のあちこちに立ち寄るうちに、マドレーヌの知られざる過去が明らかになっていく。シネマトゥデイより
妻とは事実婚で娘を抱えるタクシー運転手シャルル。
がむしゃらに働いているにもかかわらず稼ぎが少なく資金繰りに四苦八苦。
免停も近く、少しのことに腹を立ています。
そんな中、92歳の白髪の女性を老人施設まで乗せることになったのですが、
車内で彼女はとんでもないことを言い出すのです。
彼女の希望で寄り道しながらの道中。
マドレーヌの話はこの作品の中の全てでネタバレになるので書きません。
私がずっと思っていた息子マシューはどうしているのだろうと考えていたら、
後半で彼女が息子の話をします。
日本でも同じだったかと思いますが、
50年代のパリは女性が生きにくかった。
男性社会で女性は蔑まれていたのです。
最初はめんどくさく彼女の話を聞いていたシャルルですが、
だんだん話に引き込まれていきます。
今のパリには考えられない彼女の人生だったのです。
いつも苛立っていてクラクション鳴らしていたシャルルが、
逆に鳴らされる羽目になるのは少し笑えます。
そして、自分の祖母のように彼女に寄り添ううちに、
遅れながら目的地に到着。彼女と別れます。
結末は殆どのかたが想像した通りです。
ただ彼がこの先どんな人生を選ぶかは分かりません。
最後、若かりし頃のマドレーヌが生涯で1度だけ愛した人と、
ダンスをするシーンがあります。
とてもノスタルジックで、如何にもフランスの作品でした。
主演のダニー・ブーンはコメディによく出演されています。
「ミック・マック」が印象的。
マドレーヌを演じたリーヌ嬢はフランスの国民的シャンソン歌手だそうです。
どおりで、フランス語は全く分からない私ですが、
彼女のおっとりしたセリフが非常に説得力があり素敵だったのです。
美しい御方で、今年95歳になられると思います。
