35年前に突然行方不明になった天才ヴァイオリニストを探すミステリー。

 

 

2019年

1938年、ロンドンで暮らす9歳のマーティンの家に、ポーランド系ユダヤ人のドヴィドルがやってくる。同い年の二人は兄弟のように育ち、類まれなバイオリンの才能を持つドヴィドルは21歳でデビューコンサートの舞台に立つが、公演当日に行方不明になる。35年後、マーティン(ティム・ロス)は、ある青年のバイオリンの音色を耳にしたことをきっかけに、ドヴィドル(クライヴ・オーウェン)を捜そうとする。シネマトゥデイより

 

ユダヤ人のドヴィドルの父親は息子の才能を見出し、

彼を預けて、地元のポーランドに帰りました。

その後、ナチスドイツがポーランドに侵攻するのです。

彼の家族の行方は戦後も分からずじまいでした。

 

そして、ドヴィドルは戦後、ユダヤ教という宗教を捨ててしまいました。

 

何故突然ドヴィドルが行方不明になったのかがこの物語の要。

途中でコンサートのリサイタル後の映像が出てきますが、

彼に変わったことが全く無かったのです。

 

ところが、後半ある事実が。

リハーサルの後、マーティンは彼に少し気晴らしに行ったらと声を掛けるのですが、

これがミイラ取りがミイラになりました。

 

コンサートの中止で、マーティンの父親はドヴィドルが死んだと思い込み、

失意の中亡くなってしまいます。

マーティンはその後の35年間執拗に彼を探します。

信頼する親友でもあり、父親を裏切った男でもあったドヴィドル。

長年の貸しを返して貰わないと気が済まない。

 

ユダヤ教における神聖な「口頭伝承」

音楽家のドヴィドルには余計に心に刺さったはず。

 

ホロコーストを扱った作品は数多いですが、

この作品はユダヤ教という宗教が大きく占めていました。

他のドラマではその厳格な生活を観たことがありますが、

身近に知り合いいないので、理解するのは難しいです。あせる

 

主役のお二人。

私は久しぶりに拝見したので、随分歳をとられたなと思いました。

ロス氏、右腕に一瞬入れ墨が見えましたが、ご家族の名前のようです。

オーウェン氏はヒゲでお顔がよく見えなかったです汗

 

ヴァイオリンと口頭伝承、どちらも旋律がありますが、

この映画は音楽映画とは全く違い、

前述したように宗教とサスペンスを絡めた作品だと思いました。