コロナ渦の中で上映していましたが、

私は観に行けず。DVD鑑賞です。CD

 

アメリカでは誰もが知る、実在した黒人の奴隷解放家の女性の物語。

 

 

2019年

19世紀半ばのアメリカ、メリーランド州ドーチェスター郡。小さいころからブローダス一族が所有する農園の奴隷として生きてきたアラミンタ・ロス(シンシア・エリヴォ)は、奴隷主のエドワード・ブローダス(マイケル・マランド)が急死して売られることになる。二度と家族に会えなくなると考えた彼女は、奴隷制が廃止されたペンシルベニア州に逃げる。そこで運動家ウィリアム・スティル(レスリー・オドム・Jr)と出会い、ハリエット・タブマンという新しい名前で人生の再スタートを切る。シネマトゥデイより

 

彼女の話は1849年から始まります。

まだ南北戦争が始まる前。

昨今多い黒人差別を取り上げた作品では無く、

黒人が奴隷だった時代の解放運動の話。

 

前半は彼女が奴隷主から逃げ延びる話。

後半は、奴隷解放を助け活動する話。

 

彼女を始め、登場する奴隷たちは奴隷主に家畜同様に扱われ、

暴力を受け、傷だらけでした。しょぼん

 

何度か出てくる彼女の言葉、「自由か死か」

「黒人の祈りは神に届かない」と言われる中、

それに反して神の声が聞こえるミンティは、神の導きで動き出します。

 

メリーランドから追手の来ないペンシルバニアへ。

ところがアメリカでは全国で逃げた奴隷を捕まえていい法律が出来て、

今度はカナダへ逃亡。

 

奴隷制度を扱った他の作品にも「自由黒人」は登場しますが、

今回の作品で「地下鉄道」という奴隷解放組織があったのは始めて知りました。

改名したハリエットは、そこの「車掌」として働き始めます。

ちなみに車掌とは、逃げた奴隷たちを運ぶ役目。

 

ハリエットは危険を冒してまで、自分がいた奴隷農場に戻り、

家族や友人たちを助け出しますが、

ここで最後まで敵となる奴隷農場の息子ギデオンが立ち塞ぎます。

 

ギデオンは超黒人差別主義なのですが、

実は昔、天然痘を患ったとき看病してくれたハリエットにご執着。

もちろん黒人奴隷を愛することは出来ないので、

「所有物」として手放したくないのです。

 

そして南北戦争が始まると、

彼女は奴隷解放活動家として、戦争で仲間を引き連れて戦います。

常に凛としていて強い女性でした。

 

私はこの映画を観なかったら、一生知らなかった女性だと思います。

黒人のモーゼと呼ばれたハリエット。

米ドル紙幣にも採用されたそうです。

 

 

演じるシンシア嬢はロンドン出身。

ギリオン役のアルウィン氏も最近イギリス映画でよく観るイケメン君。

テイラー・スウィフトの彼氏。

下宿屋の女主人は「ドリーム」のジャネール・モネイ嬢でした。

 

DVDの特典には未公開シーンやメイキングがたくさん収録されていて、

こちらも中々興味深かったです。