インドのハートフルなドラマ。
2012年制作の作品ですが、
日本では去年公開だったそうです。
今回はDVD鑑賞
2012年
実業家の父親の待望の男子ファイジ。
しかし親の後継ぎは望まず、フレンチのシェフが夢。
父とは疎遠で田舎の食堂を営むの祖父の下で、
近くのホテルのシェフとして働き始めます。
ウスタード・ホテルはファイジの祖父の大衆食堂の名前。
地元の住民たちで繁盛していますが、
従業員の家族の世話までしており、経営はピンチ
そんな中、大規模リゾート進出の計画で地上げにあってしまいます。
祖父の食堂の看板はビリアニという料理。
細長いライスが特徴的でしたが、
地方によって味も違うらしく、どんな味なのか想像が出来ませんでした。
とにかく美味しいらしい。
この料理、Wikiで見るとムスリムが起源だそう。
そうなのです
この作品、インド映画とは言えども、ファイジを始め皆イスラム教。
イスラムの映画とも言えると思います。
インドにおけるイスラム教徒は14.2%だそうですが、
それでも1億7000万人です。
男性たちは熱心に神に祈り、
女性たちはヒジャブを被っています。
ヒロインの女性はバックの中にブルカを持参していました。
音楽もよく耳にするインドの音楽ですが、
少しトルコ系の雰囲気もありました。
ダンスシーンはストーリーの中でショーの場面があり、そこだけ。
女性たちも、ヒジャブでは無いですが、パーカーのフードを被って踊っていました。
ストーリーに戻りますが、
祖父の伝言で、ある男性のもとを訪れたファイジ。
ここで障碍施設の子供たちと向き合うことになります。
おそらく実在の施設で撮影されたものでしょう。
ホテルのレストランで働いていた時と違い、
ウスタードホテルで、彼は料理とは何かを学びました。
裕福な人たちに提供するのが本当の料理では無い。
料理は心。
フランス料理のシェフになるというファイジの夢。
それが叶うか諦めるのでは無くて、
夢は変えることが出来るいうことを実感した作品。
もちろん恋バナも面白かった。
最後はしてやったりの祖父の顔。策略は成功か…
時々、登場したスーフィー舞踊。
初めて観ましたが、これもイスラム文化のダンス。
他のインド映画と違うことが分かります。
予備知識無しで観た作品ですが、
ファイジの青春物語と同時にイスラムの文化を垣間見ることも出来て、
とても良かったです。