フランスの田舎町を訪れた旅行中の女性と、
地元の憲兵隊の隊長の男性のラブストーリー。
2019年
車に生活用品を全て積んで旅をするジュリエット。
ある街で休憩中、地元の森に暮らすヌーディストたちに車を奪われてしまいます。
憲兵隊の隊長ピエールの自宅で一晩世話になるジュリエットですが、
彼女も彼の家族も変わり者でした。
ジュリエットが放浪するのは、家族との確執があったから。
彼女は図々しく失礼な女性で、何でも否定し卑屈です。
車が見つからないのもピエールのせいにして、彼の家に乗り込むのです。
それでも、37歳独身のピエールはジュリエットに惹かれていきます。
ジュリエットはかなりのいけ好かない女性ですが、
ピエールの家族も負けていません。
愛を求め続ける母、自称ミミズ研究家の兄。
ピエールは母親と兄、その娘の3人を養っていました。
結局、石のように固まったジュリエットの心は、やがて氷になり、
ピエールによって溶け始めた。
ピエールが、がんじがらめに縛られてきた縄が、
ジュリエットによってほどけ始めた。
無くてはならない存在に2人は気が付いたのでしょう。
ところで、ピエールが勤務する国家憲兵隊って何
ということで調べてみました。
フランスの警察だけで無く、軍の一部として、主に地方で活動するそうです。
確かにピエールは銃を携帯していましたし、
軍による行事もありました。
事務所や彼の制服に「Gendarmerie」と書いてありました。
謎のヌーディスト集団といい、いかにもフランスらしい不思議な作品でした。