この時期、映画館に足を運ぶ不届き者は私の他にもいらっしゃるようです汗

座席は1席飛ばしどころか、2席も3席も間が空いていました。

 

京都シネマで1週間限定上映していた作品です。映画

 

自らADHDと診断された監督が、

親せきの61歳の発達障害の男性を3年間取材したドキュメンタリー。

 

 

2019年

鬱(うつ)や不眠に悩まされていた映画監督の坪田義史は、精神科で発達障害の一つであるADHD(注意欠如・多動性障害)に適合するといわれる。坪田は、親類に広汎性発達障害の大原信さんがいることを知り、会いに行く。母親を亡くして以来一人暮らしの大原さんと親睦を深めていく中、坪田は知的障害者の自己・意思決定の尊重や住居課題など、障害のある人が生きる上での諸問題を知ることになる。

シネマトゥデイより

 

まことさんは60歳を超えていて母親は他界、

障害年金を受給し一人で暮らしていました。

 

彼は自閉症と軽度の知的障がい、それに吃音がありました。

こだわりが大変強く、物を置く位置に神経質。

戦隊ものが好きでフィギアをたくさん飾っていました。

 

まことさんは一人で電車にも乗れるし、不器用ながら意思疎通は出来ます。

但し、成人後見人の親せきのおばちゃんには口答え出来ない。目

 

ところがまことさんの部屋で監督が見つけたエロ雑誌キスマーク

これが最後までずっと尾を引くことになるのです。

エロ雑誌を持っていること自体はなんら問題は無いのですが…汗

 

彼はこれまでの人生の中で、

女性と触れ合う事が無かったので余計かも知れません。

でも、エロ雑誌を眺めるだけで事が済むのかが、周りの人たちは心配。

警察のお世話になったら一大事です。ガーン

 

まことさんは結婚したいと思っている。

でも「結婚」の意味や責任が分かっていないようです。あせる

 

もちろん性的問題ばかりではありません。

まことさんは1週間に1度しか入浴しない。夏、汗をかいてもです。目

その理由は彼の説明では分かりませんでしたが、

後半の入浴の場面を見て理解しました。

 

庭の桜の木の伐採場面。

まことさんは残念そうでしたがそれを口には出しません。

「大きくなる木は、庭に植えない方がいい」という話を聞いたことがありますが、

この先世話をする人がいなければ仕方が無いのかな。あせる

 

また、自宅の立ち退き問題。

どうやら家は持ち家ですが、土地は借地のようです。

期限までに出て行かなければ。でもその後どこで暮らすか。ガーン

 

当然、施設入所の話が出ましたが、

どこも空いているわけでは無いし、本人が施設を牢獄のように怖がっている。ショック!

 

思うことはたくさんあるはずのまことさんが、

障がいのため、全てを理解してもらえない。

でも彼は天涯孤独では無いのが救いです。

世の中には身寄りのない障がい者も少なくは無いはずですから…

 

初対面の監督とまことさんが、だんだん打ち解けていく様子が微笑ましいです。

特にベイスターズの応援の時のまことさんは、最高に楽しそう。音譜

カラオケも然り、監督が訪れなかったら、

まことさんは毎日同じことの繰り返しの人生だったでしょう。

 

ADHDと診断された坪田監督。

発達障害という同じグループのまことさんに寄り添い、

彼を通して自分の内面をも理解出来たのではと思いました。