「アンダーグラウンド」のクストリッツァ監督の作品。
主演も監督です。
2016年
戦時中のある国で、銃弾を横目にしながらロバに乗って、兵士たちがいる前線までミルクを届けているコスタ(エミール・クストリッツァ)。コスタは、村の英雄ザガ(ミキ・マノイロヴィッチ)の花嫁になるミステリアスな美女(モニカ・ベルッチ)と出会い、恋仲になる。しかし、彼女のある過去のために村が襲撃され、二人は村を飛び出す。シネマトゥデイより
バルカン半島のどこかの国が舞台だそうですが、
監督の故郷のユーゴかセルビア辺りかな~
婚約者のいる女性と恋仲になったため、
その男からの逃避行だと思っていたのですが、
実は逃避行の理由は美女の婚約者家族とは関係なく、
連れられてきた彼女が昔起こした事件のせいだったわけ。
2人は某国の追手から逃れようとしたのです。
冒頭から登場する動物が多いのが特徴的です。
アヒル、豚、ニワトリ、牛、ヘビ、ハヤブサ、ロバ、犬、羊、山羊、熊、猫等々。
まるでおとぎ話の中のようです。
紛争中の作品ながら、映像も明るくきれいでした。
その反面、人間も動物たちも無残に殺される場面が多く、
作り物とは分かっていても、死体や血液が苦手な方は無理かな~
羊飼いの男のセリフは恋人のことだけで無く、
「戦争」の歴史にも言えることだと思いました。
15年後の男。コツコツと働く場所は…
タイトルは可愛らしいですが、
恋愛ドラマでは無くて、大国の責任も問うミステリアスな反戦映画でした。