カナダの画家モード・ルイスの伝記映画。
大人のラブストーリーでもあります。
２０１６年
カナダ東部の田舎町で叔母と暮らし、絵を描くことが生きがいのモード（サリー・ホーキンス）は、魚の行商をしているエベレット（イーサン・ホーク）の家で住み込みの家政婦として働き始める。幼少期にリウマチを患い身内に冷たくされてきたモードと、養護施設で育ったエベレットは互いを認め合い、やがて夫婦になる。ある日、モードの絵の才能を見いだす女性が現われ。シネマトゥデイより
フォークアートという言葉を初めて聞きましたが、
風景、動物、草花などをモチーフに描いた田舎の素朴な絵だそうです。
先ず目についたのが結婚前のモードの服。
青いワンピースに青い半そでカーディガン。
花柄ワンピにえんじのカーディガン。
グリーン系のワンピにモスグリーンのカーディガン。
どれも配色が良く素敵
リウマチを抱え、手足が不自由な彼女が、
掘っ建て小屋のような家に住む男の家政婦に。
この主人、人嫌いで、周りの人たちからも嫌われている変わり者。
しかもベッドがひとつだから、主人と家政婦が雑魚寝って
彼女が自分より劣ると見るや、家の中での順位を言い渡す。
男
→犬
→鶏
→モード
でも、あんなに汚く暗かった部屋が、
彼女の描いた絵で明るくなっていきます。
モードの絵が人気になるうち、
だんだんどちらが家政婦か分からなくなっているのが面白い
モードはその病気のせいもあり、行動範囲が狭かったそうです。
国内にその名を知られても、都会で個展するのではなく、
自宅がアトリエ兼画廊というかたち。
でも、年月が経つうちに彼女の背中はどんどん丸くなり小さくなっていきます。
長い距離を歩くことも段々困難に。
ヘビースモーカーでもあったようですが、
治療を受けている場面は後半だったので、
病院にはあまり行っていなかったのかな。
モードは体にハンデがあるけど、機転の利く賢い女性。
一方、夫のエベレットは頑固だけど根は優しく頼もしい。
お互い足りないところを補った素敵な夫婦でした。
モードを演じたサリー嬢、主演女優賞に値する演技だったと思いますが、
この作品ではノミネートされなかったのですね。
エンドロールに彼女の映像と作品が映し出されますが、
DVDの特典映像で、「絵画ギャラリー」があるのでゆっくり鑑賞することが出来ます。
部屋に飾りたいくらい、どの絵も可愛いです