タイトルはイケイケですが、チェコの消防士のオジサンたちの話汗

原題を直訳すると「消防士たちのパーティー」かな。

監督は「カッコーの巣の上で」「アマデウス」のミロス・フォアマン監督。

チェコ出身の監督は、翌年アメリカに亡命されました。

 

 

1967年

チェコの消防署主催のダンスパーティ。

元署長に記念品を渡すのは、この日選ばれたミス消防士。

しかし、ミスコン選考は上手くいかず、オマケにパーティーのくじ引き商品が次々と盗まれる事態に。

挙句の果ては、近所が火事になり老人が一人焼け出されてしまい、

消防署のパーティーは滅茶苦茶に…

 

私は映画の背景を知らずに観たのですが、

この頃、チェコは「プラハの春」運動が起こり、

翌年ソ連が軍事介入、監督は亡命。(他にも知識人たちが亡命したようです)

 

この作品は当時のチェコの社会体制批判コメディです。

 

まず、主な消防士に違和感を感じると思います。

署長ならともかく、主催者側の他の主要人物たち、圧倒的に老人が多い。目

 

彼らは嘘つき、優柔不断、短気、いい加減等々。

悪人でありませんが、マヌケな男たちに描かれていました。

後から知ったのですが、

どうやら、当時の政治関係者たちに置き換えているらしい。

 

一方、景品の盗難事件。

これも詳しくはありませんが、「盗まれる」という行為が何か政治に結びついていたのかも。

そうなると、美人探しに紛争する姿や空の箱も、何やら意味ありなのかな…目

 

原題とは違いますが、「カワイ子ちゃん」たちも登場。

また、消防士たちを支える肝っ玉母ちゃんたちがたくましくて好きだわ~にひひ

 

元署長の老人は末期がん。

当時は末期がんの本人告知は禁止だそうです。

ヨロヨロ歩く姿が何とも可愛い。ドキドキ

 

また、火事で自宅を失ったおじいちゃん。

不幸のどん底ですが、最後のベットのシーンが愛おしい。

 

この際、社会批判は脇に置いて、

マヌケな消防士たちのドタバタコメディと思って気楽に観たらいいのだと思います。ニコニコ