ご存じのように今年作品賞でオスカーを受賞しました。
日本のCMでは、私が尊敬する細野晴臣氏がナレーションをされています。
2017年
1962年、米ソ冷戦時代のアメリカで、政府の極秘研究所の清掃員として働く孤独なイライザ(サリー・ホーキンス)は、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と共に秘密の実験を目撃する。アマゾンで崇められていたという、人間ではない“彼”の特異な姿に心惹(ひ)かれた彼女は、こっそり“彼”に会いにいくようになる。ところが“彼”は、もうすぐ実験の犠牲になることが決まっており……。シネマトゥデイより
映画ブロガーさんたちや、映画サイトで数々のレヴューを読ませて頂きましたので、
私が今更記事を書かなくてもいいのではと思いましたが、
とりあえず短く、単なる備忘録と言う事で…
授賞式の時、監督が言われていた通り、
この映画の主な登場人物はマイノリティの人々です。
「成功」に大きくこだわるストリックランドでさえ心の病を抱えています。
(おそらく朝鮮戦争でしょうね)
ダークファンタジーですが、ラブストーリーでもあり、
当時の米ソの冷戦の影も大きく影響し、色々な要素が詰まった物語でした。
冒頭の場面でその後2人がどうなったか分かります。
イライザの幸せそうな笑み。
異種間の恋愛は「アバター」を思い出しましたが、
他の映画でもあるようですね。
イライザが異形な者に惹かれたのは、
彼女が幼いころから愛情に恵まれず孤独だったから。
もし私があの男に触れられるかと言われたら無理です…
(もちろん、傷つけようとは思いませんけど)
後半のミュージカル調の場面で、
それまでの重い雰囲気とはガラッと変わります。
軽々と踊る2人はお似合いのカップル。
おとぎ話に出てくるような可愛いイライザの部屋。
でも、腐った指や血なまぐさい場面も多く、
浴槽に浮かぶウロコのようなものさえ不気味でした。
同じく作品賞にノミネートされていた「スリービルボード」の方が、
パンチはあったと思いましたが、
現実的で辛い話より、
摩訶不思議な世界を想像する作品の方が受け入れられたのでしょう。
もちろん映像の美しさも優れていました。
それにしても授賞式観たかったな~
ナレーションの細野さん、相変わらず素敵なお声です。