こんばんは


①からの続きです。

陽がのぼりだし、明るくなってきた
7時に、義姉が起きてきました。

今夜はお通夜、翌日はお葬式、という
哀しむ時間もない、慌ただしさのなか

どこかで、覚悟はしていたものの
夢だったらいいのにな、と思いつつ

喪主の妻、として
わからないなりに動いてました。

お通夜にお越しくださった方々を
お見送りした後、主人や義姉は寝てましたが

私は、やはり眠れず
またひとりで、義母の祭壇の前で
寝ずの番をしました。

翌日、お葬式を滞りなく終えた後
一睡もせずにいた私を
義姉たちが労ってくれたので
ひとまず、嫁の務めは果たせたのかな、と
思うことができました。

そして、そのまま義母の家に泊まり
2日ぶりに、眠ることができました。


一夜あけて、朝ごはんの後
義姉から、掃除機をかけてほしい、と
頼まれました。

返事をしたものの、義母の家は
かなり広いので、掃除機の場所がわからず
主人に聞いても知らない、と言われ

忙しそうな義姉は、
主人と市役所に出かけてしまい
途方に暮れてたら

「ねねさん、こっちよ~」と
私を呼ぶ声がしました。

……が、まわりをみても、誰もいません。

気のせいかな、と思い
2階に探しに行こうとしたら

また「ねねさん、こっちよ~」と声がします。

「こっちよ~」の声の通りに
1階のお手洗い近くの、開けたことのない
ドアの前に、辿り着きました。

おそるおそる、ドアを開けたら
そこは納戸でした。

そして、掃除機が、ちゃんとありました。

掃除機を、納戸から出しながら
私は、その声に聞き覚えがある、と
思いました。

私の名前を、さんづけ、で呼ぶのは
義母か義姉くらいです。

「もしかして、おかあさん?」と聞くと
「うふふ」と聞き覚えのある笑い声を残して
どこかに行ってしまいました。

とっても不思議なこと、でしたが
その当時、私の1番下の弟が
視えて聴こえるひと、だったので

あまり、深く考えず
私が、本当に困っていたから
助けてくれたんだな、と感謝しつつ

主人たちが帰宅するまでに
急いで、掃除機をかけました。


掃除しながら、
私は、もともと迷子にならないし
運は良いほう、ですが

視えたり聴こえたり、は
全く、なかったので
1回だけのことかな、と思ってました。

……が、その夜も
お話することに、なりました。


長いので、続きます。


読んでくださり、ありがとうございます。


ではまた


ねね