話題の短編映画「蠱毒 (poison)」を鑑賞! | 怒りくまのブログ(仮)

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一部、ネタバレもあるのでご注意を

今回はネタバレ控えめでこの作品を紹介します

 

【蠱毒 (poison)】

 

どんな作品なか軽くストーリーに触れておくと

東京に遊びに来た幼馴染の石森を連れた村井は

ひとりで暮らしている山下のアパートを訪ねる

殺風景な部屋にそれぞれ座った三人の女性たち

ひとりは気楽だけど寂しいと山下が口にしたり

村井と同じオカルトサークルに所属する男性と

石森が付き合っているとか世間話をする一方で

奥の部屋と仕切る襖にはテープで目張りがされ

それも村井と山下は友人や知人ではない様子?

とはいえ村井と石森が来た事を歓迎する山下は

「二人も来てくれて迷っちゃう」

そんな意味深な言葉を吐くも来訪を喜んでいて

しかし次第に部屋に潜む恐怖が顔を出し。。。

 

(不思議な雰囲気の山下)

 

(ぶっきらぼうな村井)

 

(連れてこられた石森)

 

数日前からXの方でジワジワ話題になっていて

え?そんなに怖いの?と気になり観たのですが

互いに腹を探り合うような会話をする女性三人

静かに流れる不穏な空気とジワリ滲む黒い気配

一見、普通の会話に見える部分まで違和感が?

奇をてらったような映像的な演出はないけれど

あえて表情を悟られないよう顔に影で隠したり

淡々とした会話劇がジーッと続いてゆくところ

それがかえって薄気味悪く見えるんですよねぇ

 

(三人の微妙な距離感)

 

で、中盤の村井がトイレに立つ場面あたりから

暗い影に潜んでた悪意と怪異が露わになり始め

その内容は驚くような急展開ではあるのですが

拙速に事を進めずじっくり時間をかけ描かれて

もちろん潜んでいる怪異そのものも怖いけれど

彼女たち?の腹の底に澱んでるものが恐ろしく

どうして山下が"ここ"にひとり住んでいるのか

どうして村井が"ここ"に石森を連れてきたのか

気づいた石森は"ここ"で何を考え行動するのか

 

 

 

 

女性三人が出演する地味目なホラーと思いきや

ここにきて背筋が凍るような終わりが見え隠れ

「そうきますか!」と怖いのに思わず唸るほど

潜む無慈悲な怪異とそれを利用する残酷な人間

ま、結末としては無難?な落としどころなうえ

作品としてのイメージや雰囲気を守るためか?

残酷なシーンでも陰惨な映像や音の演出はなく

「ん?」とノイズのように感じる部分はあるも

ホラーとしてしっかり怖い作品に大満足でした

 

 

監督脚本撮影編集は澁谷桂一監督

出演つぐみさん、木村美月さん、中村美優さん

いつもの短編より少し長い17分ほどのこの作品

気になった方はYouTubeの方でぜひともです!

今回もいつも通り下にリンクを貼っておきます