「ヤコペッティの大残酷」。。。 | 怒りくまのブログ(仮)

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気が向いた時、だらだら書いてます
一部、ネタバレもあるのでご注意を

ワニが死んじゃう漫画が話題になっていて

「そういえばワニが出てたな?」と思い出し

なんとなく観賞したのはコチラの作品です!

【ヤコペッティの大残酷】


男爵主催の宴に参加した青年カンディード
哲学者で預言者というパングロス先生が

「何事も最善になるよう仕組まれてる!」

なんて哲学的な話しを披露し盛り上げ

次々と運ばれてくる古今東西の料理を

貪り食って胃へと流し込んでゆく男爵たち

と、男爵の美しい娘クネゴンダに誘われて

庭で逢引するカンディードだったけれども

それを目にした男爵は怒髪天で怒り心頭!

はしたないとクネゴンダはお尻ペンペン

カンディードは楽園のような国から追放。。。

(嫌がってないじゃんw)
で、カンディードの不思議な旅が始まります

まずは戦争をしているブルガリアに到着

隊長らしき兵に無理やり食卓に着かされ

カンディードはワニを食わされるはめに!
周囲で兵たちは"鉄条網"を歯で噛み切り

石積の壁を頭で壊したりの訓練を重ね。。。

と、審問官の前に引きだされたカンディード

頼んでないのに空軍に入隊を許可され

って、この時代の空軍って何だと思ったら

蝋で固めた羽根を背負って崖から飛べと

「ブルガリア王に忠誠を」とか背中を押され

(そうそう!このワニだw)

(殺されて喰われるんだよねw)
と、ここで敵兵たちが侵攻してくるのですが

中世っぽい装備のブルガリア兵士に対して

攻めてきた敵はまさかの戦車に銃火器

普通に近代兵器を装備していてさぁ大変!

そりゃ当たり前?なす術もなく一掃され。。。
ブルガリアの兵士たちは壊滅し死屍累々
すると生き残っていたカンディードの前に

男爵の城にいたはずのパングロス先生が!

あれから城に悪魔が来て全てを焼き払い
クネゴンダは127回も犯され臓物を抜かれ
男爵や他の連中も殺されたと語って聞かせ

(後ろの立ってる死人が気になるw)
そこへ審問官が登場してパングロス先生と
審「罪も罰もないというのか?」
パ「罪も罰も最善の一部である」
審「意思の自由も信じないのか」
パ「自由は必然と両立します」

だなんて凄いんだか?凄くないんだか?

禅問答のようなセリフの応酬が続いた挙句
異教徒として罰せられるため運ばれて。。。

そこでは女性が麻袋に犬と一緒に詰められ

ペロペロされちゃう酷い拷問を受けたり
パングロス先生も吊るし首の刑に処されて

(万力で罪人をプレスすると。。。)

(ペラペラになる拷問器具もw)

カンディードもお尻を棒で突かれる刑を受け
そんな拷問を楽しそうに見てる連中の中に
臓物を抜かれたはずのクネゴンダの姿が!

彼女もカンディードもどちらも気がつかず。。。
で、罰を終え一息ついてるカンディードは

"主がいない罰"で処刑される奴隷を助ける

犬のように鼻が利き頭も良い彼の助けで

クネゴンダと再会を果たしたカンディードだが

彼女は嬉しそうに悪魔たちに犯されたとか

その後、あの審問官とユダヤ人とギタリスト

あと南米の総督の4人と付き合ってると語り

(いや、むしろ喜んでいたからねw)

(ちなみに悪魔はバイクで来ましたw)
話をしてるとその噂の”4人の恋人"が現れて

クネゴンダを強奪し船に乗り込んで逃走!

カンディードは奴隷とコロンブスの船に便乗
着いたところはニューヨーク。。。それも現代

コロンブスたちも困惑する中でTV中継され

そのTV中継をしているリポーターがいきなり
「コロンブスが原因で今が最善の結果」
なんて言い出しビックリしたカンディードだが

見るとそのリポーターはパングロス先生!

再会を喜ぶ二人の側ではエイブラハム

カンディードと共に来た奴隷を解放して。。。

(生きてたのねwさすがは先生!)

で、ここから話は少し速足で展開し始めます
先生からクネゴンダはアイルランドだと聞き

カンディードは奴隷と紛争のアイルランドへ

あちこち破壊されそれが日常と化した街で

審問官がいるという聖パトリックの教会へ!

聖パトリックの導き?に従うカンディードは

クネゴンダを描いたステンドグラスを見つけ

が、既にそこにはクネゴンダの姿はなく。。。

彼女に捨てられたとかいう審問官によると

別の恋人であるユダヤ人が連れ去ったとか

すぐにカンディードは奴隷とイスラエルへ!

(聖パトリックのありがたい導きw)
イスラエルでは女性だけの軍隊に出会うが

誰一人としてまともに話を聞いてくれない

諦めかけているカンディードのその一方で

クネゴンダはアラブゲリラの地へ逃げたと

奴隷は裸の女性兵をナデナデして聞き出し

と、そこへアラブ人が攻め込んできて。。。

美しい花が一面に咲いている平原を舞台に
何故か半裸?のイスラエル女性兵士たちと

アラブ兵士たちが激しく銃撃戦を繰り広げ

どちらの兵士も次々と倒れて最後は全滅

クネゴンダの行方はいよいよ分からなくなる

(爆破する映像も美しい。。。)
探し疲れたカンディードがたどり着いた地は

理想や希望を捨てた若者たちが集まった

"愛と平和と非暴力の集団"が待っていて
よぼよぼで年老いた状態の若者たち。。。

気かつくとカンディードも何故か老いていて

で、見た目がジジイの若者にすすめられて
全てを知る者"ダルヴィーシュ"ならきっと

クネゴンダの居場所を知ってるはずと聞き
彼の小屋へと向かったカンディードは
居場所を聞くその前にクネゴンダと出会う!
そこにはパングロス先生や男爵もいて。。。

(クネゴンダ?どこのババアだよw)
目的は果たしてしまったカンディードだけど

聞きたい事がありダルヴィーシュの小屋へ
「人間は何故存在するのです?

この世はあまりに邪悪すぎます」

なんてこれまでの旅で見聞きした経験から

どうしても知りたかった事を質問すると。。。
「理由などない善悪を気にするなど

お前のすべきことではではない

頭が痒いときに掻くのと同じことだ」

とか、何を言ってるのかサッパリですな(爆

 

そしてお話はいよいよ大詰めクライマックス

様々な物が流れてゆく川の流れの側で

「どうして若さはすぐに消えるの?」

そう問うカンディードに対しパングロス先生は

「醜さは美しさより強い全ては必然

最善の目的のためにあるのだから」

なんてやっぱり意味不明なことをのたまい

川には"ピースマーク"や"鉤十字"などの

若者が捨てたというシンボルが流れて。。。

と、対岸には楽しそうにはしゃいでる人影が
それは男爵の宴へ向かうカンディードの姿

この後に自分に何が起きるか知ってる彼は

(必死に自分を止めようとするが)

その声は対岸の自分自身には一切届かず

「最初からもう一度同じ経験するんだな」

そう言うと奴隷はまたな!と去ってゆき。。。

呆然とする年老いたカンディードをよそに

若いカンディードはいそいそと宴へと向かい

で、エンドロールへ

 

「世界残酷物語」や「残酷大陸」などを撮って

"モンド映画"というジャンルを確立した

ヤコペッティ監督の作品だからということで

「大惨酷」なんて邦題がついていますが

仏の哲学者ヴォルテーが1759年に発表した
「カンディード」をモチーフに描いた作品で。。。

面白そうだと手を出したことがあるのですが

半分も読まないうちに撃沈しました(←バカ)

ま、もちろんかなり脚色はされているので

原作と呼ぶにはちょっと違うかもですがね

とはいえ哲学的な表現が盛り込まれていて

かなり難解なのか?元々理解不能なのか

何度観ても正解が分からないのは私だけ?

ぶっ飛んでる展開だけでも意味不明なのに

映像や音楽もまた独特の世界観のため

カルト的な人気はかなりなんですよね(^▽^;)

こうして書いていても何がなんだかですし

これこそまさに「考えるより感じろ!」なので

気になった方は機会があれば一度ぜひ!

って、感想もなにも丸投げでスンマセンです!

 

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