敗因分析 平成25年経済法第2問〈30点代前半〉 | ついたてのブログ

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続いて今年の経済法第2問です。

①条文選択
「構成事業者の機能又は活動の不当な制限(8条4号)の該当性が問題になるものである」(出題趣旨)
←不当な取引制限(2条6項)を選択した。対策要綱(1)(2)はA協会の理事会で決定されたものであるから事業者団体規制(8条)の問題ではないかとも考えた。が、事業者団体規制についての勉強が不十分だったことからX1-X5を行為主体とする不当な取引制限を選択した。
←勉強不足のマイナー条文が聞かれたとしても逃げるのはダメ。旧試H15民法第1問でも動物占有者責任(民718条)というマイナー条文が聞かれている。現場で8条を見て該当しそうな1号と4号と5号に見当をつけて、1号は「競争を実質的に制限する」という文言より不当な取引制限に対応する条文であり、4号は「不当に」という文言より不公正な取引方法に対応する条文であり、かつ、5号と区別するために4号は法2条9項及び一般指定の類型に当てはまらない行為を対象としていると見当をつけて、対策要綱(1)(2)は競争の実質的制限に至っているとは考え難いので1号をcutして、不公正な取引方法の類型に当たらないので5号をcutして4号を選択する。公正取引委員会の立場に立って考える(私見)。

②8条4号の要件検討

ア 行為主体要件
2条2項の文言に現場で適当に当てはめて認定する。

イ 行為要件=「構成事業者の機能又は活動を・・・制限する」
(ア) 対策要綱(1)について
「製品の耐用年限を設定するか否か、また耐用年限を設定する場合に上記の自主基準に従うか否かについては、会員メーカーの自由とし」(問題文)→形式的に考えると「制限」に当たらないとも思える。→が、自主基準を定めることにより、耐用年限設定の有無、期間設定の自由が事実上制限される(別冊法学セミナー解答例)。→そこで、事実上の制限が「制限」に当たるかが問題となる。→8条4号の趣旨は事業者団体によるカルテル又はそれに類する行為を広く規制して予防する点にある(別冊法学セミナー解答例)(←現場でこれに近い趣旨を自分で考える)→よって事実上の制限も「制限」に当たると解する。
(イ) 対策要綱(2)について
「会員メーカーが乙に保険Wを付帯せずに販売するという自由を制限することから、行為要件を充たす」(別冊法学セミナー解答例)

ウ 効果要件
(ア) 市場画定
・対策要綱(1)について
対策要綱(1)についての問題文の最終行に「製造し販売すること」という記載がある。よって(私見)、市場は「乙の製造・販売分野」(出題趣旨)に画定される。
・対策要綱(2)について
対策要綱(2)についての問題文の4行目に「販売しなければならないこととする」という記載がある。よって(私見)、市場は「乙の販売分野」(出題趣旨)に画定される。
(イ) 「不当に」
→不公正な取引方法についての条文で用いられる表現なので、公正競争阻害性を意味すると解釈する(私見)。
・対策要綱(1)について
「製品の規格・品質に関する制限として」「多様な製品による競争を阻害する効果を持ち得る」(出題趣旨)
・対策要綱(2)について
「営業・販売方法の制限として、事業者間の競争手段の制限による競争制限効果を持ち得るものである」(出題趣旨)

エ 正当化事由
(ア) 対策要綱(1)について
・目的審査
「安全性の確保」(出題趣旨)→正当性OK(私見)
・手段適合性審査
「5,6年を経過する頃から事故発生率が上昇するというデータが得られた」(問題文)→耐用年限を5年とする自主基準設定により5年毎の買い替えが促され、事故発生を防止できる。よって手段適合性が認められる(私見)。
・手段必要性審査
上記データからすれば、仮に耐用年限を3年とする自主基準を設定していたとすれば、耐用年限を5年とするというより競争制限的でない他の手段が存在することになる。が、耐用年限5年という期間は上記データに合致するので、より競争制限的でない他の手段は存在しない。よって手段必要性も認められる(私見)。
(イ) 対策要綱(2)について
・目的審査
「損害賠償をめぐるトラブルを防止する」(出題趣旨)→正当性OK(私見)
・手段適合性審査
保険Wにより加害者側の資力がてん補され、上記トラブル防止目的に資する。よって手段適合性が認められる(私見)。
・手段必要性審査
「保険期間が1年であること、保険会社の選択は自由であること」(出題趣旨)からすると、X1-X5は、1年毎に保険Wを取り扱う保険会社を選択することができ、保険会社選択の点での競争が行われるように配慮されている。よって、より競争制限的でない他の手段はない。よって手段必要性も認められる(私見)。

敗因:①