読書感想:「沈む日本とカオス化する世界」(SB新書・内田樹著) | 雑文・ザンスのブログ

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・久々に内田さんの本を読んでみた・・・。そしたら、今年の2月(ものによってはオリジナルはさらに2,3年前)の文章なのだが、記述内容が、「占い師の予言」のごとく、ピタピタと気味わるい位、あたっているよ・・・。

 

・何か所か、さわりを紹介するか・・。まあ、更に詳しくは本を買って、読んでくださいな・・。

 

・(p.131)「話を簡単にする」方法の中で、最も簡単なのは、「問題を消す」事である。北方領土についてロシアは「北方領土はもともとロシア固有の領土であるので、日本との間に領土問題など存在しない。」と主張し始めた。これでは問題は未来永劫解決しない。  

 

(p.131)ナチスは紀元前から続く「ユダヤ人問題」の「最終的解決(the final solution)とはユダヤ人を「消す」ことだという天才的なアイディアを思いついた。問題の当事者がこの世からいなくなれば。問題も無くなる・・・!さすがにこれは極端でドイツ国民は永遠に解決できない問題を抱え込んでしまった。

 

・(p.132)ふつう「問題を解決」するためには、「陰謀論」が使われる。すなわち「悪の張本人(author)」が後ろで集団を「汚染」している。これを除去すれば元の状態に戻れる・・。アメリカのイラン攻撃もそんな気分でおこなわれたのではないか?「病巣は取り除いたはずなのに、反応が期待通りに出てこないな??」という感じ・・。p.154)「世界はグッドガイとバッドガイが戦っている」という単純な二元論を信じて、知的負担を軽減したいと願うのはトランプやヘグセスの勝手だが、世の中は実際にはそれほどには単純でない。(しかし、ややこしい事に「偶発的に見える現象は実は誰かによって完全に統御されている」という信憑は、しばしば人類の知性にその限界を求め、人類の一神教信仰の創出や、数理的法則性を信じた人類に自然科学発展の途をひらいた側面もあるのだ・・。)ややこしや・・。(p.156)

 

・トランプは、徴兵を5回も忌避してるし、税金も払ってないらしい。そんな人が大統領によくなれるね?と思ったら、「リバタリアン」という観点からだと許容されるらしい。リバタリアンとは、「リバタリアニズム( libertarianism)は、個人的な自由、経済的な自由の双方を重視する、自由主義上の政治経済・政治哲学の立場である。経済的な自由を重視する新自由主義と似ているが、リバタリアニズムでは個人的な自由をも重んじる。他者の身体や正当に所有された物質的、私的財産を侵害しない限り、各人が望む全ての行動は基本的に自由であると主張する。リバタリアニズムを主張する者はリバタリアンと呼ばれる。日本語では完全自由主義自由人主義自由至上主義自由意志主義などの訳語がある。」(Wikipedia)「自分の身は自分で守る」もその信条だ。

 

・そういう文脈で「日米安保条約破棄」という選択肢が浮上する可能性は否定できない。「仮に、日中間で偶発的な衝突があった場合、アメリカ国内では「日本のために中国と全面戦争をする必要はない」という平和反戦論が支配的になるだろう・・・。同盟がアメリカから空洞化されるリスク。(p.163)。

 

・閑話休題:リバタリアンを調べていたら「オバタリアン」にたどり着いた。「何で、国際政治にまで登場するんだよ!?」と思ったら、単純な勘違いでした。はい。