・語源で調べ出したら、古い英語はドイツ語から由来していて、ドイツ語もほかの言語と絡んでいる・・ときりがない。とりあえず、①仏・伊・西語はよく似ていているが、仏語は男性形でsigle(シーグル),イタリア語。スペイン語・イタリア語では女性形でsigla(シグラ)という。「頭文字による略号」であり、例えば、NATO,AIDS、UFOなど英語の略号が日本人にはなじみ深いが、形容詞などの並び方が違うので「略号」も違って来るので、別途、覚えるしかない。主要な例をあげてみよう。

(例1:未確認飛行物体)

・Unidentified flying object(英語)=UFO

・Un objet volant non identifié(フランス語)=OVNI

・objeto volador no idendificado(スペイン語)=OVNI

・oggetto volante non idenficato(イタリア語)=OVNIUFOも使われる

 

(例2:NGO)

・non-governmental organization (NGO)(英語)=NGO

・una organización no gubernamental, las siglas ONG y su término derivado oenegé

スペイン語)=ONG,あるいはその派生語 oenegé

・Une organisation non gouvernementale (フランス語)=ONG

・Una organizzazione non governativa(イタリア語)=ONG

 

(例3:エイズ)

・ acquired immunodeficiency syndrome、(英語)= AIDS:後天性免疫不全症候群

・el síndrome de inmunodeficiencia adquirida (sida)、(スペイン語)=SIDA

・Le syndrome d'immunodéficience acquise, (フランス語)=SIDA 

・La sindrome da immunodeficienza acquisita(イタリア語)=SIDA 

 

・また、短文をあてはめる遊びもあり、結構面白い。フランス語雑記帳(55)か・き・つ・ば・た | 雑文・ザンスのブログ (ameblo.jp)に、昔、仏語について書いた事がある。このやり方は、La rétro-acronymieと呼ばれる。ケッサクを少しならべてみよう。

 

・昔(2001年まで)、SABENAというベルギーの航空会社があったが、"Société Anonyme Belge d'Exploitation de la Navigation Aérienne"(直訳すると「ベルギー航空航法サービス会社」)の各単語の頭文字を取ったものだったが、英語で、Such a bad experience never again (あんなヒドイ経験は二度としたくない・・)などと揶揄された・・。

 

・フランス語でも、このたぐいが沢山あるんだ。(「よくある質問」、FAQは仏語で何というのか?と調べたら。「芋づる」式にゾロゾロ出てきた。)ちなみに仏語ではFoire aux questions(略するとFAQだ。)

 

http://fr.wikipedia.org/wiki/R%C3%A9troacronymie にあるが、La rétro-acronymieということでまとめられている。ひとつひとつ調べていくと面白い・・。TVA(消費税)が« Tout VAugmenter »(全部値上がりする)だとかTER(地域圏急行輸送)« Transport express régional »が« Toujours ERetard »(いつも遅れる)だとか・・。

 

・SIDA(エイズの仏語)は、« Souvenir Intime D'un Ami » あるいは « Sauvagement Introduit Dans l'Anus » 、最初のは、あえて訳すと、«男友達の親密なお土産»、2つ目は、あえて訳はつけません。はい。

 

・スペイン語、イタリア語でもこのLa rétro-acronymieの用法があるはずだが、見つけたら追記しておこう。Acronimo inverso - Wikipediaに少し書いてある。あとでまとめてみるか・・。

Always Late In Takeoff Always Late In Arrival (アリタリア・・。「いつも離陸も着陸も遅れる」。・・もう会社がなくなっちゃった。)