・NHKのインタビューで、ジャックアタリ氏が答えていた。すなわち、「文化、歴史が似ている国境を接している2つの国家、が、片方が民主国家に、片方が専制国家になった場合、専制国家から民主国家への攻撃、戦争は必ず発生します。自由な情報が民主国家から専制国家に流入し、専制国家の存立を危うくするからです。ロシアがウクライナへ戦争を仕掛けるのは必然でした。(同じ文脈で、大陸中国が台湾を攻略しようとしているのも必然。)」というもの。それに続く説明は十分に長くなく、やや、欲求不満が残るものだが、「最後には、民主国家側が勝利する。もしアメリカがトランプ氏が返り咲いて背を向けた場合、欧州と日本がウクライナを支えてやるしかない・・・。」との発言だった。まあ、日本に何ができるか・・ですが。

 

・折から、米議会でストップしていたウクライナへの支援法案がやっと上院を通過したようだ。(まずは、伊語で、軽くみて行こう)

 

・ウクライナ、イスラエル、台湾への「ワンセット」の軍事援助(il pacchetto di aiuti militari)を承認した。 in una seduta straordinaria (特別部会で)で審議されていた。共和党の強い反対が和らいだ背景には、トランプ陣営が「供与でなく、一部、資金貸付というジャンルに切り替えるなら・・」という付帯条件をつけたかららしいが、詳細は明らかにされていない。まあ、将来的には返済できないので、供与に切り替えられる・・などという事もあるのかも知れない。

 

・このあたりを難癖をつけ、ロシア側の クレムリンのスポークスマンは、 "questo arricchirà ulteriormente gli Stati Uniti d'America e manderà ancora più in bancarotta l'Ucraina"."こうしたことでアメリカは一層裕福になり、ウクライナは更に国家破産に追いやられる。”と、ウクライナのインフラを壊しまくっている、「アンタにだけは言われたくない」コメントを放っている。

 

・ついでに、同時に決まった、台湾、イスラエルへの軍事援助についても、ロシア側のコメントは、それぞれ「quelli a Taiwan sono un'interferenza negli affari interni della Cina」(台湾への軍事援助は中国への国内問題への介入)であり, 「quelli a Israele sono una strada diretta verso l'escalation nella regione".」(イスラエルへの援助は地域紛争のエスカレーションにまっしぐらな道である)と決めつけている。 

 

・ここまで書いて、アタリ氏の発言が載っているのを見つけたので、ご参考までに添付しておこう。「傍観者であってはならない」ジャック・アタリ氏の警鐘とは? イラン 中国 ロシア トランプ氏への見方は? | NHK | WEB特集 | ウクライナ情勢