・伊、仏、西語にもそれぞれあるが、かならずしも「語源」は同じではないようだ。
・「聴く」、「耳を傾ける」、「傾聴する」はラテン語のauscultare「聴く」に由来するそうだ。仏語で、écouter,伊語 ascoltare, 西語 escuchar(エスクチャ―ル)。
・(以下、「フランㇲ語・イタリア語・スペイン語が同時に学べる単語集」(伊藤太吾著、ナツメ社の示す用例から・・)
・私はクリスチーヌが歌うのを聞いている。
(仏)J'écoute Chiristine chanter.
(伊)Ascolto Cristina cantare.
(西)Escucho cantare a Cristina.(語順が違う)
・聴こえる、聞く、理解するは、仏語はentendre(ラテン語intendere:責め立てるに由来)、伊語は、sentire(ラテン語sentire:感じるに由来)、西語はoir(オイ―ル。ラテン語audire:聴くに由来)。
・あなたが何をおっしゃりたいのか分かりません。
(仏)Je n'entends pas ce que vous voulez dire.
(伊)Non capisco ciò che Lei vuole dire.
(西)No entiendo lo que quire decir usted.
・「ねえ。聞いてください・。三人称、命令形」 。 「ねえ、聞いて」と、くだけた表現(2人称・命令形)は右に。
(仏)Écoutez!・・・・・Écoute!
(伊)Senta!・・・・・・・Senti!
(西)¡Oiga!・・・・・・¡Oye!
*追記(3/31)
「スペイン語のしくみ」(岡本信照著・白水社)を読んでいたらp.99に、「電話での「もしもし」は、電話をかけた側は、Oigaという。これは「聞いてください」の意味。つまり命令形3人称単数。これは接続法と同じなのでoigaになる。一般に街中で知らない人に話しかける時にもOiga,señor,(相手が女性なら:Oiga, señora.)といえば、やや丁寧な言い方になる。 電話を受けた側は、「Diga」(話してください)という。これは、命令形の3人称単数だが、接続法と同じなのだ・・・。(⇒「命令形」といっても、2人称(単数・複数)以外は「私」は直接命令できないので、祈る(=接続法)しかない。なので活用形は、3人称単数・複数、1人称複数については接続法と同じになる・・のだ。
・ちなみにdecirの活用(接続法)は、diga,digas,diga,digamos,digáis,digan. で
命令形は、X, di,diga,digamos,decid,diganとなる。(下線部分は、接続法の活用を転用。)
<活用形>
・oir
直説法・現在(oigo,oyes,oye,oímos,oís,oyen)
直説法・点過去(oi,oíste,oyó,oímos,oísteis,oyeron)
命令形2人称単数(oye),2人称複数(oíd)
接続法・現在(oiga,oigas,oiga,oigamos,oigáis,oigan)
現在分詞:oyendo
過去分詞:oído