・NHKの「まいにち スペイン語」も聴いているが、3月の最終月を控えて、沢山のポイントが「てんこ盛り」で出てくる。4月からは、「入門編」と「応用編」を両方とも聴いてみよう・・。
・「控え目な願望」を表わすとして出てきたのが、me gustaría+不定詞。例文としてあげられているのは(NHKラジオ・テキスト3月号p.23)Me gustaría saber su opinión.(私はあなたの意見を知りたいのですが・・)。これは婉曲表現で、gustaríaは、「過去未来」の活用の三人称単数現在。(主語は動詞の不定詞saber)「過去未来の語尾はすべて共通で、-ría, -rías. -ría, -ríamos, -ríais, -rían」。しかも「未来形と語根は同じ」という特徴があるので覚えやすい。
・本来の現在または過去の事実に反する条件文の帰結文に用いられるが、ここでは婉曲表現(依頼・希望・忠告など)に使われる場合について説明する・・。動詞の現在形を使った場合に比べて、遠慮がちで丁寧な表現になる。例文(「これならわかるスペイン語文法」(廣康好美著・NHK出版。p.320)。
(依頼する)
・¿Podría emvolvérmelo para regalo?(プレゼント用に包んで頂けますか?)(相手はustedなので3・単・現)。
・¿Te importaría explicarlo otra vez?(もう一度説明してもらえるかな?)importarは、「迷惑である」。「もう一度説明をお願いしたら迷惑?」・・
(許可を求める)
・¿Podría hacerte (する)una pregunta(質問)?(わたしからお前に一つ質問していい?)
・¿Le importaría que le hicieramos unas preguntas?(貴方に何個か質問したら、ご迷惑?)leは間接目的語。「貴方に」。
(希望を述べる)
・Querría hablar con usted mañana.(明日、あなたと話したいのですが・・)
・Me gustaría jugar al tenis.(テニスをしたいものだ)
(アドバイスをする)
・Deberías estudiar más.(君はもっと勉強すべきじゃないかい。)
・Tendrías estudiar más.(同上)tener que+不定詞・・、しなければならない。
(遠慮がちに主張する)
Yo diría que si.(私は、そうだと思うんですが)
同様の「控え目な願望」表現は、フランス語、イタリア語の条件法を使った用法でも見られる・。
フランス語(「現代フランス広文典」(目黒士門著・白水社)pp.269-270「条件法のその他の用法」。)特に、vouloir,désirer,aimer mieux,préférer, pouvoir, devoir などの直説法の断定的語調を和らげるためにしばしば条件法に置かれて礼譲の気持ちを表わす。(例)Pourriez-vous m'apprter du thé?(紅茶を持ってきていただけますか?)、
J’aimerais mieux partir tout de suite.(すぐに出かけたいのですが。)
イタリア語も同様。「本気で学ぶ中・上級イタリア語」(本多孝昭著・ペレ出版)pp.202-205に詳しい。
スペイン語のme gustaría+不定詞にあたるのは、mi piacerebbe+不定詞でこれも良く使う。他に以下の様な表現もある。
Potrrei farti qualche domanda?(あなたにいくつか質問してもいい?)、Potrebbe indicare la strada per B..?,(B..に行く道をご教示ください。)Senta sigore,ci dovrebbe essere il mio nome nell'elenco delle prenotazioni.(すみません。予約リストに私の名前があるはずですが。)
イタリア語の条件法の活用は、-rei,-resti,-rebbe,-remmo,-reste,-rebbero。未来形の語根にこれらを着ければいいので割と簡単。
フランス語の場合は、-rais,-rais,-rait,-rions,-riez,-raientと微妙にスペリングは違うが発音は同じ(-rais,-rais,-rait,-raient)ものが多く、主語を省略すると訳が分からなくなるので、主語はイタリア語のようには省略できない。(イタリア語でも接続法の活用のように1人称、2人称、3人称と同じ形で、主語を省略するとわけがわからなくなるので、この場合は、主語が「復活」する!!)