・前回は、「過去未来」がフランス語・イタリア語の「条件法」にあたることを書いたが、やや説明が足りないので補足すると;
<フランス語・イタリア語>
・「条件法」(conditionnel)は事柄を仮定的なもの、非現実的なものとしてあらわす。条件法現在・過去では、主に4つの使い方がある。スペイン語の「過去未来」の使い方もほぼ同様。
〇条件法現在:
①現在・未来の事実に反する仮定に対して、その帰結を表わす。
②現在・未来の事柄に関する語調の緩和。
③現在・未来の事柄に関する推測・伝聞。
④過去における未来(時制の一致)
〇条件法過去:
①過去の事実に反する仮定に対して、その帰結を表わす。
②過去の事柄に関する語調の緩和。
③過去の事柄に関する推測・伝聞。
④過去における未来完了(時制の一致)
たとえば、(伊)Scusi,vorrei vedere quella giacca marrone in vetrina.
(条件法現在の②の用法)「すみません、ウィンドーの中のあの茶色のジャケットを見たいのですが。)vorreiはvolereの条件法・現在・一人称単数形。
(仏)Si je lui avais demandé des conseils, je n'aurais pas commis cette erreur.
(もし彼に相談していたら、こんな過ちは犯さなかっただろう。)Si+直説法大過去:過去の事実に反する仮定。条件法過去の①の例。
・順番が逆になったが、「フツー」の未来形は、「未来の事柄、命令、語調の緩和・推測」を表わす。・・「活用」は前回、書いていたけど、再録すると・・
(厳密にいえば、フランス語では、主語は省略できないので、それを修正する。)
<未来形>の活用
フランス語:(je)-rai,(tu)-ras,(il)-ra,(nous)-rons,(vouz)-rez,(ils)-ront
イタリア語:-rò,-rai,-rà,-remo,-rete,-ranno
スペイン語:-é,-ás,-á,-emos,-éis,-án
フランス語では、軽快に「ライ、ラ、ラ、ロン、レ、ロン🎵🎵」なんて覚えたっけ!
「みなと未来」に行ったら、未来=mirai、と地下鉄の駅の案内板にあり、覚えやすかった・・。
<条件法、及び、スペイン語の過去未来の活用>
フランス語(条件法):-rais,-rais,-rait,-rions,-riez,-raient
イタリア語(条件法):-rei,-resti,-rebbe,-remmo,-reste,-rebbero
スペイン語(過去未来):- ía,- ías,-ía,-íamos,-íais,-ían
条件法も何となく似ているが・・。
Mi piaccerebbe andare in Germania.「ドイツに行ってみたいな。」などの表現(自由選択・意思)はよく使うので短文ごと覚えてしまうと便利かも。