・スサーナさんの情感こもった「アドロ」は素晴らしい!adorar(崇敬する、熱愛する・・)の意味で、イタリア語で、adorare, フランス語でadorer。ラテン語でad(verso〜に対して)+orare(〜に向かって、祈る、懇願する)に由来する。
・立派な日本語訳があるが、原詩(メキシコの作詞家のもの)を逐語でみてみよう。
・単に「adoro」とあると、「私は熱愛する」。要はすべてが大好きなんだ!暑いっすね。訳していて、汗かいている・・・。何か、気恥ずかしい・・。
Adoro la calle en que nos vimos,(私は)我々が出会った(verの点過去)街を熱愛する。
La noche cuando nos conocimos,我々が知り合った(conocerの点過去)夜を熱愛する。
Adoro las cosas que me dices,あなた(2人称)、の言う事
Nuestros ratos felices 我々の楽しいひと時
Los adoro, vida mía. それらを私は熱愛する。私の命。
Adoro la forma en que sonríes, わたしに微笑みかけるその表現の仕方
El modo en que a veces me ríes,私を時々笑わせるそのやりかた
Adoro la seda de tus manos, あなたの絹のような手
Los besos que nos damos, 交し合った口づけ
Los adoro, vida mía. それらを私は熱愛する。私の命。
Y me muero por tenerte junto a mi,あなたを私の隣に置くために、私は死をも厭わない。
Cerca de mi, muy cerca de mi,私のそばに、もっとそばに・・
No separarme de ti;私はあなたと離れない
Y es que eres mi existencia, mi sentir,それは、あなたが私の存在であり感覚なのだから・・
Eres mi luna, eres mi sol,あなたは私の月、そして太陽
Eres mi noche de amor.私の愛の夜・・
Adoro el brillo de tus ojos, あなたの目のかがやきを私は熱愛する
Lo dulce que hay en tus labios rojos, あなたの赤い唇に宿る心地良さを、私は熱愛する。
Adoro la forma en que me miras あなたの私をみつめるその仕草を熱愛する
Y hasta cuando suspiras Yo te adoro vida mia;
ため息をつくまで 私はあなたを熱愛する。私の命
Yo, yo, yo te adoro 私は,私は、あなたを熱愛する
Vida mia. 私の命
(追記)
そういえば、スペイン語もイタリア語も主語を省略、動詞だけで、adoro,イタリア語もadóroで意味が通じる。これは人称・単複に伴いしっかり語尾変化するから、あえて主語はつけなくても分かるから。フランス語は(綴りは違うので書き分けるが、発音は同じなので、主語を省略すると話しているとわけがわからなくなる・・ので主語は省略できない。)そこで「私は熱愛する」のであれば、J’adoreとなる。ちなみにDiorの製品のひとつにJ’adoreというのがあったっけ。
(追記2)vida miaは、最初は「私の人生」と訳したが、なんとなく座りが悪く「私の命」と訳した。その後、いろいろチェックしてみたら、mi vida (ミ ビダ): 私の人生 (あなたなしでは生きられない、という深い愛情)という言い方があると分かった。まあ恋人への呼びかけの言葉だ。こんなのを毎日呼び合って居たら、まさに「爪と肉」(uña y carne)のように切っても切れない仲なのだ。(「スペイン人の当たり前」(p.69))
(追記3)ところでこの歌、スサーナさんが歌っているので、女性から男性に向けて歌って居るのかと思ったが、手とか、唇がでてくるあたりで、「男性が女性に歌いかけているのかな?」と思った。どこかにはっきりと書いてあるのかもしれない・・。