先週はいろんなことがあり、書ききれないでいますが、そのひとつにこんなことがありました。
家の近くのお得意さんですが、いつも「先生、近くのよしみで、安くして~な~」と言ってくるおっちゃんがいてます。
基本的に「値切られる」=「技術を安く見られている」という構図が脳裏をよぎって、あまり気分の良いお客さんではなかったのですが、先日伺ったら、えらい咳きこんで調子が悪そうなのです。
「風邪ですか?」と私。
「いや、ちょっと食道とか気管に問題がありまして・・・」とちょっと濁します。
それ以上は、あまり突っ込まなかったのですが、話をし始めると咳きこむので、
「気管支炎ちゃいますか?寝るときもしんどいんちゃいますか?」と再び私。
するとお客さんは、「実は・・・」といって、話をはじめました。
2~3年前ぐらいに、肺がんが発見されて、幸い初期だったので、肺の一部を切除したのですが、幹部が肺臓ということもあり、リンパに転移し、1年おきに再発しているのだそうです。
抗がん剤治療で、頭の髪の毛が抜け落ちたときの絶望感や、父親も癌で秋田県の玉川温泉で療養し、たくさんの仲間ができたように、その方も病室で出会いがあったこと、現在は食道に転移したがんを放射線治療で焼いた後遺症で食道や気管が曲がってしまって咳が出ることなど、いろいろ話してくれました。
最初に発見されたときは、早期だったので悲観的には考えず、余命を聞けたのですが、再発が見つかったときは、絶望感でいっぱいで、先生に「余命どれくらいですか?」と怖くて聞けなかったそうです。
その方は死刑囚にたとえました。
死刑囚も死刑執行の日を伝えられないまま、当日の朝に伝えられるのだそうです。それは、1か月ぐらい前などに執行日を伝えられると、恐怖のあまり発狂してしまうからだそうです。
まさにその心境だったというのです。
そこで思い出したのが「最高の人生の見つけ方」という映画です。
先週話し方教室の生徒さんの一人が、すごい良い映画やで!と言っていたのを思い出しました。そういえば2年くらい前にロータリークラブの方もおっしゃってたように思います。
余命数か月と言い渡された、病室で出会った二人が、死ぬまでにやりたいことを書き出して、それを二人で旅して実現していくというストーリーです。
それを聞いたお客さんは、「それは私にぴったりの映画や!さっそく見てみるわ!」と喜んでくれました。
私もその映画は見たことがなかったので、ストーリーはあいまいですが、こういうところで伝えることができて良かったなぁと思いました。
最後に「うちの息子、3年ぐらいブラブラ遊んでるんですわ、何か仕事あったら先生のところで使ったってください」と頼まれました。
そんな雇えるぐらいの仕事はないのですが、それはそれで何かの縁かもしれません。
それを念頭に置いていると、自分ではしないような仕事を回せるかもしれません。
上手く表現できませんが、何かアンテナが伸びた感じです。