わたしは鍼灸師として、一般の方から、赤ちゃん、産前・産後のお母さんの治療をしています。
はり・きゅう は、からだの底力をあげるものです。
人間のからだの力に信頼をおいていて、だから、できるだけ、自然がいいと考えています。
そんな私が3年前に娘を出産したのは、帝王切開。
経腟分娩(下から産む、いわゆる自然分娩と言われているもの)が困難な状況だったから
帝王切開となったのだけど。
赤ちゃんも無事、母体も無事、よかった、よかった・・・・(ホント?)
それが、時間とともに、いろんな思いが湧きあがってくるのが、お産。
それだけ、人生のなかで壮絶な出来事だから、落ち着いてきたときに、さまざまな感情がわきあがってくる。
病院側への不満だったり、自分自身にだったり、身内にだったり。
とくに帝王切開で産んだ人は、心にしこりを残しやすい。
子育ての大変さを、ママたちと話す機会はあっても、帝王切開のつらさを話す機会はない。
どこかで、自然分娩の人を羨ましいと思ったりすることがあるから
ママたちの出産の大変話に加わって、「帝王切開が大変だったよ~」って言えなかったりする。
ママたちと話したときに「帝王切開で産んだのよ」
子どもに「どうやって生まれてくるの?」と聞かれたときに
「お腹から出てきたのよ」と
笑顔で答えられますか?
「どこから生まれても、一緒なんだよ」って、自信をもって言えますか?
わたしは産後、3年たっても、やっぱり笑顔で、自信をもって、言えることは、なかった。
あのとき、あーだったら、こうだったら・・・の気持ちも、もったまま。
帝王切開ママの会 というのを知り、今日参加してきました。
言いたいこと、話したいことを言える場面
っていいですね。大事です。
ランチをはさんで、午後には帝王切開バージョンの誕生学講座もあって
心のしこりを溶かして、全部おいてきましたよ。
わたしが帝王切開で生んだことが、同じ帝王切開のママのしこりを溶かせるなら
それもお役目かなぁ~と
これからは、帝王切開ママ鍼灸師と名乗ろうかしら。