ジイタンだよ
また良い映画を観たよ『終戦のエンペラー』だ。
終戦時のGHQやマッカーサーたちと日本側の天皇やその側近たちを扱った映画だよ。
この映画、アメリカ映画なんだけど、そもそも企画を立ち上げたのは日本人で、監督は英国人なんだって。
だから英米日の合作映画ということかな。
スタートの経緯がそういうことなので、この種映画によく見られる偏見に満ちた部分や日本への誤解や勘違いといった映像はほとんどないよ。全く無いとは言えないけれど、あちらの伝統やものの考え方を基本にして日本や日本人を見れば、この程度のズレは許容範囲といった程度にとどまっている。
監督が英国人だってこともあって、映画は米国寄りでも日本寄りでもない作品に仕上がっているね。
物語はね、終戦となりマッカーサーがGHQ最高司令官として日本にやってくるところから始まるんだ。コーンパイプをくわえて飛行機から降りてくる、あの見なれたシーンだね。
で、物語はね、戦争に関して天皇の罪をどう考えるか、を主なテーマにして進んでゆくよ。それにこの映画の主役である、マッカーサーの部下と日本人女性の、過去の恋物語の想い出を絡ませながらね。
この恋物語はもちろんフィクションだろうけれど、この物語を挿入することによって映画は膨らみを増しているね。
つまり単色の日本の終戦叙述映画ではなく、多色の終戦物語に仕上がっているということだ。それにね、この、ところどころに挿入された米国軍人と日本女性との恋の回想シーンはいわゆる狂言回し、つまり物語の進行を上手に観客に理解させる役目も果たしている。
恋物語はフィクションでも、この軍人の存在は事実だよ。
やがて彼の調査報告などにより、マッカーサーの腹は決まり、いよいよ天皇とマッカーサーの、あの親しげな会見へとシーンは展開して、エンドとなる。
もう少し、当時の天皇陛下の心情なども書き込んでくれると良かったかなー、といった思いはあるけれど、そもそもそういう心情などは表に出せない立場にあった天皇の事だから、これは仕方がないよね。
日本人として、あの頃のGHQや日本側の動きなどを知っておくことは大変良いことだと思う。みんなも観てみるといいね。
そうそう、マッカーサー役はね、日本の缶コーヒーCMでもおなじみのあのトミー・リー・ジョーンズが演じているよ。
彼はマッカーサーとは似ていないと思うけれど、軍服を着て表情や動きを真似るといかにもマッカーサーらしくなるというのも、彼のたしかな演技力の故だろうかね。
じゃまたね
