毎月第1日曜日に開催されている勉強会、一日会に参加しました。







今回の国際問題講演は、中村新平先生(理系ウォッチャー)が

「日本の現在地」とトランプ旋風

の演題で、
◎幾つかの国際比較データから見た日本の現状。約30年間の各国名目GDPの比較では、日本経済の伸長のないことが顕著。民主党政権時は「超円高」を放置したため、一時的に伸長したように見えるだけ。令和4年(2022年)にドイツが日本越え。

◎世界全体のGDP、各国の相対的地位(存在感)の比較では、日本とドイツは下降。中国は上昇。新興国ではインドとインドネシアが上昇。

◎令和6年(2024年)のIMF統計、各国の一人当たりGDP(生産やサービスの個人的生産額・生産能率の指標)順位では日本は37位。産業構造・人口の違いがあるため「各国の相対的地位」とは順位が違う。米国7位、韓国32位、ロシア69位、中国は73位。なぜ中国の相対的地位(存在感)が高いのか。

◎日本衰退の原因はグローバリズムへの対応能力がなかったこと。冷戦終結後の世界戦略的見通し能力の欠如。グローバリズムとは、あらゆる産業分野を覆う「生産物」に関わる世界的標準化の仕組み。ルール、規格を作った側が勝者となる。WTO(TBT協定)成立で日本工業規格(JIS)の実質消滅。WTO体制とその内容の確認。

◎トランプ大統領の政策を検討、判断。米国の貿易赤字1兆2000億ドル。第一の標的は中国とメキシコ。第二標的はドイツ、台湾、日本、韓国、カナダ、ベトナム。トランプ関税戦略への地政学的恐れから、中国への直接投資は95%減少。

◎レアアース、レアメタルの獲得競争と外国領土への干渉。中国は各国で採掘権利を買い漁り、ロシアはウクライナに侵攻。中国はレア資源の確認埋蔵量の多さと、環境悪化など気にせずどんどん精製するため圧倒的シェア。グリーンランド南部で中国が住民を煽り独立運動。パナマ運河、グリーンランドについてのトランプ発言は的を射ている。

◎日本復活のためにするべきこと。原発の稼働で電力供給能力の回復。「電力余力」の拡大は産業立地の基本。科学、技術、規格、政略の情報戦争への対処、情報組織の創設。核抑止力の正当評価。ITERにより中国に奪われた核融合技術の奪還。食糧備蓄技術と核兵器耐力の強化。

などなどのお話しをされました。

次回の一日会は令和7年6月1日13時から、大阪府教育会館たかつガーデン2階ガーベラの間で開催されます。
参加費は1000円。学生は無料。