ドイツでかざぐるまデモ「原発はコントロールできない」
2019/03/10 07:51
© 朝日新聞 ブランデンブルク門前を歩く反原発デモの参加者=
9日、ベルリン、高野弦撮影
東京電力福島第一原発の事故から8年になるのを前に9日、ドイツ各地で
環境団体らによる反原発デモがあった。ドイツ政府は事故後、2022年まで
の「脱原発」を決めたが、参加者らは世界中の原発の「即時停止」を訴えた。
ベルリンでは約300人が参加。風力発電をイメージした「かざぐるま」を手
に約1時間、市内を行進。福島で起きた事故は「世界のどこでも起こり得る」
などと訴えた。
ドイツ最大級の環境団体「BUND」のフーベルト・ワイガー代表はブランデン
ブルク門前で「脱原発を決めたとはいえ、核廃棄物の最終処分場も決まらない
現状で、稼働を続けていいのか」などと訴えた。
ワイガー氏は過去に3度、事故後の福島を訪れたという。
取材に「原発はとてもコントロールできる技術ではない。日本やドイツばかり
ではなく、世界中の原発の停止を求める」と語った。
ドイツ政府は11年の事故後、世論の高まりを受けて、いったん延期を決めて
いた脱原発の方針を復活。
原発は当時17基あったが、現在稼働するのは7基となっている。(ベルリン=高野弦)
8+9+2+2+2+3+1=27
3+1+1+1+7+7=6+14=20
2+7+2=11
【ドイツ】2018年の再エネ発電割合が約40%と過去最大。石炭、天然ガス、原子力ともに減少
2019/01/07 最新ニュース
独研究機関フラウンホーファー研究機構は1月3日、2018年のドイツの
年間発電レポートを発表した。再生可能エネルギー割合が37.2%と過去最大。
水力を含めると40.4%となった。なかでも太陽光発電が大きく伸びた。
一方、石炭火力、ガス火力、原子力発電はいずれも減少した。
ドイツの電力事情については、政府が脱原発を進めたことによって、石炭火力
発電への依存が高まっていると主張する日本人コラムニストもいる。確かに
ドイツ政府が2022年までの脱原発を表明した2011年から2013年までは石炭火力
発電の割合が増加した。しかし、その後2018年まで一貫して石炭火力発電の
割合及び発電量は減少を続け、同時に原子力発電量も減った。
また2017年までは石炭から天然ガスへの転換も一部見られたが、2018年は天然
ガス火力発電量も減少し、火力発電及び原子力発電の総量が2018年だけで
17.9TWh減った。一方、太陽光が6.3TWh、風力が5.7TWh、バイオマスが0.1TWh
増え、再生可能エネルギーへのシフトが大幅に進んだ。
(出所)Fraunhoferのデータを基にニューラル作成
ドイツでは、石炭の中でも炭化度が低く燃焼時の二酸化炭素排出量や大気
汚染物質排出量が多い「褐炭」での発電量が多い。褐炭火力発電量はほぼ
横ばいだが、それでも2013年以降は徐々に減少している。一方大きく減少して
いるのは炭化度の進んだ「無煙炭」火力発電で、2013年の110TWhから2018年
には76TWhに急落している。天然ガス火力も増減双方があるものの2018年は
9TWh減った。原子力も脱原発政策のもとで2011年からほぼ半減した。
一方、一貫して増えてきたのは再生可能エネルギー。とりわけ風力発電は
111TWhと褐炭火力に迫る勢い。それを太陽光が46TWhで追っている。
バイオマスも45TWhと増えてきた。
また、ドイツの電力事情については、他国からの電力輸入に頼れるため脱原発
が可能との意見もある。しかし、実際にはドイツは大幅な輸出超過になっており、
国内に豊富な設備容量を抱え、発電した電気をオランダ、スイス、オーストリア等
に輸出している。再生可能エネルギーは発電が不安定になりやすいが、輸出と
いう手段を活用できることで国内で再生可能エネルギー電源を推進しやすい側面
はある。但し、再生可能ネルギーの発電好条件のときには、発電総量が増え売電
価格が下がるため、輸入単価よりも輸出単価のほうが低くなる傾向が過去数年
出ている。 ドイツの電力事情については、誤った日本語コラム記事が散見される。
正しい情報を掴むことが重要となる。
【参照ページ】FRAUNHOFER INSTITUTE FOR SOLAR ENERGY SYSTEMS ISE
https://sustainablejapan.jp/2019/01/07/german-electricity/36454
【エネルギー】
日本の発電力の供給量割合[2018年版](火力・水力・原子力・風力・地熱・太陽光等)
2018/07/19 体系的に学ぶ
ここ数年、世界のエネルギーや発電に関する状況は様変わりしました。
まず、東日本大震災を機に、日本でも世界でも原子力発電に関する否定的な
考え方が強くなりました。また、アメリカでのシェール革命により天然ガスや
石油の価格が急落。化石燃料の輸出入ルートも大きく変化しました。
日本のエネルギー・発電の供給量割合
(出所)経済産業省エネルギー庁「エネルギー白書2018」
こちらは経済産業省エネルギー庁が発表している「2018年度エネルギー白書」
のデータです。この表は、日本の発電事業者全体での、石油、石炭、天然ガス、
原子力、水力、再生可能エネルギー(風力、地熱、太陽光など)別の電源割合を
示したものです。統計対象については、今年度からは、製鉄や重工業メーカーや
再生可能エネルギー発電事業者が主な主体となる独立系発電事業者(IPP)を
含む発電事業者全体を集計対象(「総合エネルギー統計」)とする大きな変更が
ありました。それに伴い、2010年移行のデータも新手法により再計算されました。
この推移から、日本の発電の歴史が垣間見られます。発電の主要電源は、
1965年頃までは水力、1973年の第一次オイルショックまでは石油、そしてその後は
石油に変わって石炭とLNG、そして原子力が担っていきます。
2011年の東日本大震災以降は、原子力発電の割合がほぼゼロにまで減り、その
減少分の大半をLNGがカバーしています。
2016年時点で、割合が最も大きなものがLNGで42.1%、その他、石炭と石油を
合わせた火力発電で、実に83.8%を占めています。火力発電の割合は2009年当時
は61.7%でした。この急速な火力発電依存の背景には、ご存知の通り原子力発電
所の稼働停止があります。
歴史の長い水力発電は一般水力と揚水発電を合わせて7.6%。揚水発電とは何か
は後ほど説明します。一方、期待されている再生可能エネルギーは6.9%。
こちらも2009年当時は1.1%でしが、電力固定価格買取(FIT)制度の導入により5.8%
伸びました。
発電総量が2010年以降減少していることも、興味深いポイントです。
東日本大震災から約4年経ち、市民の生活にはほぼ節電の印象はなくなりましたが、
実際には電力会社の発電総量は当時には戻っていません。日本が発電量を減らし
ながら持ちこたえている背景には、企業による節電努力があると言えそうです。また、
2015年末の気候変動枠組み条約パリ条約で化石燃料、とりわけ石炭火力発電から
の脱却が世界的なトレンドとなる中、日本では石炭火力発電の割合が2012年の
31.0%から2016年の32.3%へと増加したことにも注目です。
各電力源の状況
原子力発電
東日本大震災後に原子力発電所が全て稼働停止となりましたが、その後も2013年
まで少量ながら原子力発電量が存在している理由は、関西電力の福井県大飯発電所
の原子力発電所が一時的に再稼働されていたためです。
もともと原子力発電は、日本の高度経済成長期に膨れ上がる電力需要を賄うため
政府主導で進められてきました。1955年12月原子力基本法が成立し原子力利用の
大枠が決定、1957年には原子力発電を行う事業者として日本原子力発電が発足します。
1963年に日本初の原子力発電に成功し、1966年には日本初の原子力発電所・東海
発電所が完成し、商用の営業運転を開始しました。「省資源・二酸化炭素排出量ゼロ・
エネルギー安全保障の確立」という夢の技術として期待された原子力発電は、2011年
の東日本大震災で社会の捉え方が大きく変化しました。その後全ての原子力発電所は
全て活動を停止しましたが、2015年8月に九州電力の川内原子力発電所が運転を再開、
2016年2月に関西電力の高浜原子力発電所が運転を再開しました。
しかし同3月大津地方裁判所の仮処分を決定、高浜原子力発電所は運転を再び停止
しました。
経済産業省エネルギー庁総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会原子力
小委員会「参考資料(事務局提出資料)」(出所)
原子力発電の魅力的な点は発電コストの低さです。現在日本政府の検討会議で
使われている比較データでも、原子力発電は最も発電コストの低い手法の一つとして
扱われています。しかしこの発電コストの低さを強調する議論に対し、「原発事故が
起こった場合の対策費用や社会的損失費用などがしっかり考慮されていない」という、
原子力の発電コストの計算方法に異議を唱える人々も少なくありません。
日本政府は2015年1月30日、経済産業省エネルギー庁総合資源エネルギー調査会
基本政策分科会の下に「発電コスト検証ワーキンググループ」を設置し、最新の
エネルギー市場を踏まえて再度エネルギーコストを試算することとしています。
(出所)経済産業省エネルギー庁総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会
原子力小委員会「参考資料(事務局提出資料)」
また、日本政府が原子力発電を推進したいもう一つの要因は、日本の原子力発電
産業の振興です。かつて原子力発電の将来の国内の主要電源として位置づけて
きた日本は、原子力技術は言わば長期にわたって官民で投資してきた分野。
これを海外に輸出することを産業振興の一つの柱としてきました。
世界の主要原子力プラントメーカーは再編が進み、現在は3つのグループに分かれて
います。1つが三菱・アレバグループ、2つ目が東芝・ウエスチングハウスグループ、
そして日立・GEグループで、いずれにも日の丸電機メーカーが入っています。
しかしながら、東日本大震災以後、日本国内での原子力に対する期待が大きく下がる
中、韓国・中国・ロシアの新興原子力プラントメーカーが台頭してきており、日本の
産業界からは危機感が募っています。
(出所)日本原燃
原子力発電にはメルトダウンなどのリスク以外にも、放射性廃棄物の再処理・中間
貯蔵・最終処分の問題があります。そのためもあり、日本政府が2014年4月に閣議
決定した新しい「エネルギー計画」では、「原発依存度については、省エネルギー・
再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させる。」
という方針が決まりました。しかしながら、全面廃止するという意味合いではなく、
発電コストを下げるためにも、目下のところ経済産業省は原子力発電の再稼働に
躍起になっています。
再生可能エネルギー(新エネルギー)
経済産業省は、再生可能エネルギーと新エネルギーの用語を使い分けており、
再生可能エネルギーは広義で、太陽光発電(PV)、太陽熱発電(CSP)、風力発電、
地熱発電、潮力発電、バイオマス発電、水力発電などを全て含みます。一方で
新エネルギーは、再生可能エネルギーから大規模水力発電、フラッシュ方式地熱
発電、空気熱発電、地中熱発電を除いたものを指します。
日本政府も、固定価格買取制度を2012年に本格開始しました。その後、電力事業
者各社から送電網の不安定さを理由に電力買取を拒否する動きも出てきましたが、
経済産業省は送電網強化指導に乗り出しています。
再生可能エネルギーのシェア目標については、低く設定されたままです。
2010年6月に改訂された日本政府の「第3次エネルギー基本計画」では、原子力発電
と再生可能エネルギー(水力含む)の比率を、2020年までに50%、2030年までに70%と
する計画を打ち上げました。さらに、その中で、再生可能エネルギーが占める割合を、
2020年までに全体の10%に達するという計画も含まれました。しかし、東日本大震災
によって計画は方向性を失い、2018年7月の「第5次エネルギー計画」では、2030年
目標として水力と再生可能エネルギーで22%から24%、原子力を20%から22%としています。
では、再生可能エネルギーはやはり期待できない電力源なのでしょうか。
世界に目を向けるとそうとも言えません。世界各国の電力統計をまとめている国際
エネルギー機関(IEA)のデータによると、2015年時点で世界主要国は再生可能
エネルギーを重点的に強化しています。定義が異なるため、こちらの統計では日本
の発電における再生可能エネルギー割合は8.2%(バイオマス発電が3.3%で牽引)です。
この数値で比較していきましょう。ドイツはそれぞれ27.1%、同じ島国英国は23.8%、
デンマークはなんと68.0%です。また、各国では2018年までの間にさらに再生可能
エネルギー投資を活発化させており、年々この差は開いていきそうです。
日本の2014年の電力事業者が行っている発電のうち、新エネルギーが占める割合は
3.2%。震災前の2009年には1.1%でしたので多少は増えましたが、それでも微々たる数値
です。期待されても期待されてもなかなか日本で導入が進んでこなかった理由はコスト
面です。原子力発電所のコーナーでご紹介したように、再生可能エネルギーのコストは
比較的高いと計算されているのです。
しかしながら、近年諸外国では再生可能エネルギーは積極的に導入されてきており、
技術革新が進展。結果として、コストはどんどん下がってきています。
https://sustainablejapan.jp/2018/07/19/electricity-proportion/13961
フクシマ事故が喜劇として再現される日
2019年3月10日 (日)
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-e0a5.html






