「わが友原子力」byディズニー | ☆ sweet home ☆

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「わが友原子力」という原子力推進プロパガンダ番組を
つくったディズニーー東日本大震災の歴史的位置


2012年2月10日 by Hisato Nakajima


https://www.youtube.com/watch?v=NWlFdLt2RqM


この映像は、1957年1月23日にアメリカABCテレビで放映された、
ウオルト・ディズニー制作の「わが友原子力」(原題は、Our
Friend the Atom)という原子力推進プロパガンダ番組である。
友人の紹介で、You Tubeに投稿されていることを知った。日本
語字幕付きのものも投稿されていたようだが、著作権の関係で差
し止められたらしい。英語があまりできない私としては残念である。

この番組については、有馬哲夫『原発・正力・CIAー機密文書で
読む昭和裏面史』(新潮選書、2008年)において取り上げられ
ている。この有馬の記述に従って書かれたブログもいくつか散見
できる。新知識というわけではないのだが、私も有馬の記述に従
って、本ブログで内容を紹介しておきたい。

1953年のアメリカ大統領アイゼンハワーによる国連での演説
「アトムズ・フォー・ピース」以降、アメリカは全世界的に
「原子力の平和利用」つまりは原子力発電所建設を推進した。
その一つが、1954年から開始された日本の原子力開発であった。

もちろん、アメリカ政府は、アメリカ国内でも「原子力平和利用」
を推進した。そして、アメリカの国内世論向けのPR活動も必要と
していた。そのために起用されたのがウオルト・ディズニーで
あった。アメリカ政府の情報局次長であったウオッシュバーンは、
アイゼンハワー大統領に1955年12月20日に宛てた書簡の中で、
「アトムズ・フォー・ピース」のアニメーション制作について、
海外でもっとも動員数をほこるディズニーと交渉を始めたこと
を報告している。そして、「わが友原子力」が制作された。ただ
し、上記の映像をみればわかるように、全部がアニメーションで
はなく、実写とアニメーションを交えたものであった。スポンサ
ーはアメリカ海軍と世界最初の原子力潜水艦ノーチラス号(1954
年進水)を建設したジェネラル・ダイナミックス社であった。
なお、有馬は「映画」といっているが、この映像は、冒頭で述べ
たようにABCテレビの番組であった。ABCでは、1954年からディ
ズニー制作の「ディズニーランド」という番組を放映していた。
「わが友原子力」はそのコンテンツの一つである。

テレビ番組「ディズニーランド」について、ウィキペディアに
より概略を説明しておこう。


世界初のディズニーパークであるディズニーランドの事業資金を
確保し、またウォルト・ディズニー自身が構想する魔法の王国
を広く知らせる目的で企画された紀行番組であった。初期はウォ
ルト自らが出演し、「未来の国」「おとぎの国」「冒険の国」
「開拓の国」の4つの国のうちから、ティンカー・ベルが妖精の
粉を振りかけた一つの国をとりあげ、それに関連した内容を紹
介するものであった。

実際、冒頭の部分はそうである。「星に願い」が流れる中、ティ
ンカー・ベルが登場し、4つの国を紹介し、その後で「わが友原
子力」のタイトルが流されている。

ここからは、有馬の記述から「わが友原子力」の内容を紹介して
おこう。有馬は、冒頭について、このように述べている。

 映画では、冒頭の場面のあとにディズニーの大ヒット映画
『海底二万哩』からとった映像が続いていく。この映画に登場
する潜水艦もノーチラス号というが、これは偶然ではなく、ジェ
ネラル・ダイナミックス社がこの映画の原作になったジュール・
ベルヌの同名の小説にでてくる無敵の潜水艦にちなんで名づけ
たのだ。(有馬前掲書p145)

続いて、ディズニー自身が登場し、映画『海底二万哩』の潜水艦
ノーチラス号の模型と、原子力潜水艦ノーチラス号の模型を比較
してみせる。あまり私は英語をききとれないのであるが、ディズ
ニーは、ディズニーランド(遊園地)の「未来の国」のプログラ
ムとして潜水艦を取り上げることを予定していたようで、デザイ
ナーにアトラクションのデザインを何枚か提示させている。

そして、次に、原子力を専攻している科学者ハインツ・ハーバー
博士が登場し、以後、原子力について解説していく。有馬はその
内容を次のようにまとめている。


このなかでホストを務めるウオルトは(なお、実際に解説してい
るのはハーバー博士であるー引用者注)、原子力をアラジンの魔
法のランプの精になぞらえ(なお、この精は千一夜物語に出てく
るものであるが、アラジンの魔法のランプの精ではないー引用者注)、
その力を発見した古代ギリシア人、キュリー夫人、アインシュタ
インなどを紹介しながら、それがどんな力を秘めているかをわか
りやすく解説していく。そして、核兵器のほかに、潜水艦、飛行
機、発電所の動力、また放射線治療や農作物の成長促進などにも
使われている例をあげていく。最後に、この力は賢明に用いれば
人類に幸福をもたらすが、使い方を誤れば破滅をもたらすと結ん
でいる。(有馬前掲書p144)

有馬は、別の箇所で、「わが友原子力」の結びの言葉をより正確
に紹介している。


使用目的によっては、原爆ー死の灰という恐るべき原子力も、平
和利用の開発により原子力の三つの願いである力と有益な放射能
と生産力を人類にもたらす我々のすばらしき友人である。
(有馬前掲書p207)

全体的には、この結びの言葉を、千一夜物語の一つのエピソード
から説明している。この物語のなかには、漁師が海中から封印さ
れた壷を引き上げ、蓋をあけたところ、なかに封じられた巨大な
霊が出現し、漁師を殺すと宣言したが、漁師が機転をきかして、
霊が小さい壷に入るところをみたいといって、霊がそれに応じ、
漁師が蓋を閉めてしまうことで、霊を従わせるというエピソード
がある。ディズニーは、このエピソードをアニメーションにして、
「小さい壷」=物質、「巨大な霊」=解放されたエネルギーとい
う隠喩で、原子力のエネルギーを説明していく。ディズニーは、
「巨大な霊」を、原爆のキノコ雲に重ね合わせて映像化している。
原子力の脅威的な側面は人を殺すそうとしている霊として表現し、
有益な側面は人に従順になった霊として表現している。

プロパガンダには違いないのであるが、非常によくできていると
いえる。

そして、このプロパガンダは、アナハイムのディズニーランド遊
園地自体にも影響を及ぼした。有馬によると、1959年にディズニ
ーランドの「未来の国」に登場したアトラクション「潜水艦の旅」
は、ディズニー自身が「原子力潜水艦隊」と表現するようなもの
であった。このスポンサーもアメリカ海軍とジェネラル・ダイナ
ミックス社である。そして、潜水艦も原潜ノーチラス号と同じく
船体は灰色と赤で塗られていたのである。特に、潜水艦の名前が
傑作で「ノーチラス、トライトン、シーウルフ、スケート、スキ
ップジャック、ジョージ・ワシントン、パトリック・ヘンリー、
イーサン・アレンと実際の原潜と同じものになっていた。」(
有馬前掲書p234)だったのである。

そして、有馬は、このように述べている。

 


このアトラクションは来園者が知らず知らずのうちにジェネラル・
ダイナミックス社と海軍に対して良好なイメージを抱くように意図
して作られていたといたとも言えるだろう。「潜水艦の旅」は『わ
が友原子力』など科学映画の一部や『ディズニーランド』などのテ
レビ番組の一部と同じく冷戦プロパガンダのメディアでもあった
のだ。(有馬前掲書p234)

これについては有馬のいう通りであろう。ディズニーランドの潜水
艦が非軍事用(深海調査船用)の黄色い塗装に塗り替えられたのは、
冷戦最末期の1987年である。そして、1998年に「潜水艦の旅」は
廃止された。そして、2007年には、映画「ファインディング・
ニモ」にちなんだ形でリニューアルオープンした。

そして、この「わが友原子力」は、1958年に日本テレビから放映
され、日本でもプロパガンダの役割をはたしたのである。そのこと
ついては、別に論じてみたい。


<東京の「現在」から「歴史」=「過去」を読み解くーPast and Present>
から転載しましたm(_)m
http://tokyopastpresent.wordpress.com/2012/02/10/「我が友原子力」という原子力推進プロパガンダ/

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ディズニーはイルミナティメンバーですねドクロ


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