〔音楽雑記帳〕○○年1月22日

高校出張授業テーマ『ソングライティング』Memo

 

こんにちは、武相芸術大の多々良です。

このクラスはミュージシャンと演劇志向者対象だね?

声優を入れないでくれて感謝してますって云いたい所だけど、ダメだぜ。声優希望者いるのは分かってるんだ。

だから今日はそんな参加者にも役立てるようなやり方で、進めてゆきます。

 

最初に確認。

「『ソングライティング』に理論付けなんてある訳ないじゃん。そんなのミュージシャンでやり方、それぞれよ」

 

って想ってるんじゃね?

一旦、そんなことは無し、ある程度の基本的な定石はあるって事を申し上げておきたい。

プロのアーティストとしてやっていく場合、必ず作品や表現方法をディレクションする立場の人が、必ず其の人とコラボしていきます。

そう、音楽って、決して一人でお金稼げるようなもんじゃないんだ。

皆んなてか、一般人が想ってる以上にシステマチックな作業なの。

 

で、これは何も音楽に限ったことじゃあない。

皆んな音楽以外にも、マンガやアニメーションも大好物だと想うだけど、あ、加えてゲーム、RPGね。あれらはそれこそ、音楽以上に制作課程で様々なディレクションが入るんだ。

これ、声優の人はアタマの片隅に置いておいてね。

こんな些細な知識が、想いもよらない幸運を呼ぶかもしれないから。」これ、幾つか例があって本当はそれも話したいんだけど、今日はムリ。

またオレを(△高校に)呼んでくれたら、その時にね(註)。

本題に入りましょう。

良くある質問なんだけど、

 

「エンタテインメントの世界を目指すために、高校の内にやって置くことは何ですか?」

 

ね。生徒諸君からは、余り来ないけど保護者さん達は聞いてくる。

こういう親御さん。

日本の宝です。

何がエラいって、知ったかぶりしてない事。

大体が偏差値60以上の高校だと親御さん、自分の子供にエンタメのルートなんか美大&音大以外は行かせないから質問、そんなの出ようがない。

こちらだって質問が出ない以上、答えようがない。

で、皆さんへオレからの回答。

 

「国語、特に『現代文』の読解力を高めましょう」

 

へへっ、ビク~リしたろ。

そう、エンタメ行くなら、一に国語、二に国語だ。

いや、もっと正確に云おう。

『日本語』だな。当然、

 

「何でやねん?」

 

て事になるわけだが詳細、残念ながら保護者さん達に話しても、理解してもらっても~どうせ理解出来ないんだが~意味がない。

エンタを目指したいっていう本人の問題だからね。

それをこれからキミ達と一緒に考えていこう、という訳だ。

 

で、イキナリ数学に触れます。

アハハ、国語だの数学だのエンタメとは別人28号ばっかで面食らうよな(しまった、今時の高校生には受けんかった(..;))。

大丈夫ダイジョウブ、数学よりも算数に毛が生えた程度の事だから。

 

あのさ、出現自体は小坊時にもあるんだけど、中学で分配法則を習うよね?

ア~ンド結合法則も。

これって国語で表現出来るって気付いてる人、いるかな?

例えば空気を考えてみる。。

空気って気体だよな。

窒素と酸素で出来ている。

すると、

空気=窒素+酸素

って、足し算式に書き表せる。

でも、

空気/窒素と酸素

更にここで結合法則が使えて、

空気/(窒&酸)素

ってなるな。

 

で、これは完全に記号化出来る。そして元の数式に戻せる。

空気=Y

窒=a

酸=b

素=X

Y=(a+b)X

 

ね。不思議だろ。今やってる事が理科なのか数学なのか国語なのか、もう何だか訳ワカメだよな。

でもね、断言します。

これ、『国語』力、なんだよ。

話されたモノと、書かれたモノの理解を介在するモノ。

それは『コトノハ』以外の何者でも無し。

 

つまり文章の要領とは、いかに論理的にまとめ上げることが出来るか、にかかっているということ。

そういうアタマの働きが何を有利にするか。

ハイ、声優希望者さん、しかと心得よ!

脚本(シナリオ)の吸収力として、強い味方ってかツールになってくれるんよ。だから国語なんです、大事なのは。

 

ここからは、主に音大希望者さん向けの内容になります。

なのでソングライティングへの関心が薄ければ、退出してかまいません。あれれっ、誰も退出しないね。事前の注意に🎹譜の読める事って条件に入れてたんだけど、な~んだ皆んな、🎹習った経験あるんだね。

よっしゃ、じゃ声優希望者さんも理解可能ってか、余計に此処までの内容を深められるだろう、じゃ、行くぜ!

 

えっと確か別れの曲を弾ける方いたよね?

今弾ける?

 

「イキナリはちょっとキツいです」

 

いや中間部の最初の方で良いんだ。

~多々良、生徒のD子と、演奏箇所を打ち合わせる~

 

今、D子さんと擦り合わせてるから、みんなは配布した楽譜と、歌詞カード『Far Away』を読んでいてね。

続きます。

 

(註).次回も呼ばれる様、こういう伏線を張るのです。

講師自らのウリコミよりも、生徒からの要望の方が確実です。