こんにちは、ご閲寄りいただき、誠にありがとうござます。
当blogはabmbloの音楽ジャンルに位置するものにて、通常は音楽ネタで埋めております。
が、3回までは部外の記事を許容する由となっているので、機会あらば、其れ以外の記事も上げることがあります。
今回は、そういう記事です。
必ずお役に立てる方はおられるはずとの一念で、以下、時の報道について取上げます。
京王電鉄は、本年10月1日から運賃を値上げすることが確定している。
これによって、如何なる動向が予想されるか。
余りに火を見るよりも明らかな、もはや予測にもならぬ当然の将来が約束されているので、それについて是非述べておきたい。
まず最初に提言を。
調布~府中駅間6.4㎞に位置する5つの駅、西調布・飛田給・武蔵野台・多磨霊園・東府中の、地元で調布5駅と呼ばれる、これらの駅の不動産には手を出さずべからず。
京王線に住まいを検討されている、ということは勤務先が新宿もしくは新宿経由の場であろう。
ならば俊英なるビジネスマン諸氏であるならば、京王沿線ではなく、小田急またはJR中央線にすべし、である。
そして現時点で上に述べた調布5駅が現状の住居ならば、この値上げを機に、この地を離れんことをお勧めしたい。いや、強く望むものだ、ご勤務先の会社で、相応の出世と昇給を望まれるならば。
京王線は、首都圏の電鉄の中で、鉄道業としてのインフラが群を抜いて貧弱である。
これは設備内容を文字で説明するよりも、現実のダイヤで比較してみれば、一目瞭然なので、その一例を呈示しよう。
朝ラッシュ時間帯の対ターミナル(=新宿)到達状況を比較してみる。
駅は上にあげた調布5駅の内、20㎞地点に絞ってみると。
路線名 小田急線 京王線
駅 名 読売ランド前 多磨霊園
距 離 19.2km 19.6km
有効本数 10本 5本
速 度 40.4km 25.8km
時 間 28.5分 45.5分
損失値 31.5 50.5分
損失値とは、正しくは平均時間損失という。
1時間当りの運転本数から、平均運転間隔時分を算出して平均し、
その半分を待ち時間とし、所要時間と合わせた数値である。
そういうと何のことやら分かりにくいであろう。
だからそれぞれの算出式を示すと、
♢小田急:60/10 x 1/2+28.5=3+28.5=31.5
♠京 王:60/5 x 1/2+45.5=6+45.5=50.5
所要時間の差は17分である。
ところが平均時間損失は19分。
開きが増している。
運転本数の差による、待ち時間の増加分が加わるからである。
如何だろうか。
新宿からの距離は殆ど同じなのに、時間損失は19分も京王が余計にかかかっている。
マンションなり戸建てなり、分譲不動産の販売価格なぞ、ほとんど変わらない。
なのに通勤に20分もハンディのある物件をワザワザ選ぶなど、自ら負け組を買って出る行為に等しい。
そう、京王沿線の物件を選んだ時点で、社内の昇進&昇給は負け組決定なのである。
そもそも朝ラッシュ時の運転本数が5本と、待ち時間が10分以上の間隔もダントツのワーストだ。
大半の駅は2ケタ本数である。
東横線・妙蓮寺駅と西武新宿線・萩山駅も1ケタだが8本。
また同じ京王電鉄の相模原線の方・京王よみうりランド駅は9本なので、まだしもマシ。
そもそもラッシュ時の本数が、日中よりも減るのがおかしい。
これ、いちおう言い訳はあって、
「2000年までは8両編成でした。それが特々法工事の完成によって10両化したので、輸送力はupしています」
とウソ吹いている。
まぁ、それは確かに認めよう。
しかし工事の竣工後、次第に車両も老朽化し廃車も出てきたため、2013年からは8両編成も混りだしている。
つまり本数ばかりか輸送力さえ落ちているのである。
が、これに対してさえ、
「朝の通勤乗車客は、減少しているので適正な輸送力です」
と、喧伝している。
そうではない。
調布5駅の通勤時間帯をわざと不便にすることで、通勤利用者を意図的に減らしているからだ。
はじめから、お荷物駅という規定を勝手にしているのである。
鉄道の場合、値上げされたら利用者はどう思うか。
「値上げした分、多少はサービス向上に努力するだろう」
と思うであろう。
まぁ、全くしない訳にもゆかぬだろう。
何かしらの目に見えるおためゴカシ位はするかもしれぬ。
が、調布5駅は無縁である。
そして
「所要時間を短縮しろ」
「本数を増やせ」
と言っても100パーセントムダである。
だから値上げされて尚、ビジネスマンがこの駅の利用者で居続けるのは、もはや奇特な方である、くらいにと思われても仕方あるまい。
時間差と出勤日数をかけ算してみれば、引っ越しの費用はコンマ以下の初期投資である。
ビジネスマンの皆さん。
京王からの撤収をお勧めいたします。
そしてここからは予測。
現在の京王線利用者の相当数の方々。
なぜ利用するのであろうか?
どんなにグータラな経営でも、まぁ安いから仕方ないべ、安かろう悪かろうの不便は承知なのである。
それが値上げをしたら、どうなるか。
安いから乗っているのだ。
では安くなくなったら?
左様。
乗らない。
そういう選択肢を取るハズだ。
今、多摩地区の調布界隈は、道路事情が非常に良くなっている。
京王線の駅と駅、どの区間を走ってもクルマ利用の方が圧倒的に速い。調布や府中等の主要駅周辺以外は、殆ど渋滞しない。
コインパークも、23区内よりも殆どの地区で格安である。
いよいよ運賃収入が減少する。
現在、京王線は都内部で連続高架立体事業の工事中である。
立体部分の予算は、ほぼ全額が地元の自治体負担となるので、それは何とか、何時かは出来るだろう。
しかし、二つの駅で大改良のインフラ整備を計画しているが、これは全額、電鉄の負担である。
この工事費用を見直すことにするのは必須だ。
いや、本当はそれを狙っての今回の運賃値上げなのかもしれない。
でも、そんなことはどうでも良かろう。
済めば済むほど不便を強いられる街。
見捨てる他に何をかなさんや。
拙はとっくにクルマ利用に切り替えてます。
また、どうしても鉄道利用で都心部にゆかねばならぬ場合は、中央線か小田急線を利用します。
京王は使いません。
鉄道事情に縁遠い沿線の皆さん、値上げを機にご検討を。