子供たちに授業を通じて伝えたいことの一つが「時間の大切さ」です。

 

 私は子供に課題をさせるときに、

 

 「これは5分」

 「これなら2分」

 

などと時間設定し,実際にタイマーで時間を計ります。

 

 「有限の時間の中でどれだけ自分の能力が出せるかが大事」

 「つまり人生と一緒!」

 

などと言い添えます。

 

 

ある日、

 

「時は金なり,ということわざを知っているかな?

 先生は時間はお金と同じくらい大切か,またはお金以上に大切 

 だと思っているんだけど,なぜだか分かる?」

 

と問いかけると,3年生の子がこう答えてくれました。

 

「お金は自分で稼ごうと思えばいくらでも稼ぐことができるけど,時間はそうではないから。」

 

 言い得て妙なり,その回答に思わず拍手を贈りたくなりました。

 

 

 時間はどんな人にも基本的には平等にあるもので,貸し借りできない貴重なものです。

 

 ある著名な作家は時間の価値を金額にたとえて

 

 「1年1億円」

 

だと言っていました。

 

 妥当性のある数字かどうかは分かりませんが,私はその言葉に共感します。

 

 「およそ30000回の朝。

  これが私たちに与えられた時間」

 

 これは妥当性のある数字です。

 

 子供たちは,私たち大人の何倍もの時間という宝を有していますが,それとて無限ではありません。

 子供たちも私たちも,時間をいかに使うかは,やや大げさに言えば,私たちの命をどのように使うのかと同義なのです。

 

 たった45分間の授業でも,子供たちが自分たちの力を出し惜しみせず全力を尽くす,そんな学びの時間・空間を作りたいですね。