5月9日のNew York Timesに「日本のトイレの台頭」と言うタイトルの記事が掲載されていました。日本のTOTOがアメリカ市場に進出する過程についての記事でした。
1980年代に誕生したTOTOのウォシュレットは、今や日本の家庭や公共施設に欠かせない存在となっています。
私がそれを改めて実感したのは、コロナ禍後に初めて帰省した2年前。築40年の実家のトイレは、40年前の新築時から長い間、普通の洋式水洗トイレでした。コロナ禍後に久しぶりに帰省した時、実家のトイレがついにウォシュレットに替わっていました。
政府の調査によると、今や日本の家庭用トイレの80%以上がウォシュレットとのことです。
成田空港のトイレがウォシュレットに替わったのはいつの頃だったのか?思い出せませんが、調べたところ、2015年9月までに、第1・第2ターミナルの国内線旅客用トイレすべてにウォシュレットが導入されたと記載されていました。帰国してすぐに「ああ、日本に帰ってきた」と実感するのが、成田空港です。
また、昭和の時代は汚いイメージが強く、できれば入りたくなかった駅のトイレも、今では、かなりの確率でウォシュレットに替わっているようです。もちろん百貨店やショッピングモールなども同様。
日本では、すでに当たり前のウォシュレットですが、アメリカで実際に見ることはほとんどなかったので、この記事を読んで、若干驚きました。海岸や公園の公共トイレはもちろんのこと、レストランやショッピングモールでも、ウォシュレットを見た記憶はありません。それなのに、アメリカ市場でも拡大しているとのこと。
記事によると、ウォシュレットは高級ホテルや個人の住宅で静かに拡大しているようです。よくよく考えると、治安や衛生面で問題がある公園などの公衆トイレで、ウォシュレットが使われる可能性は、今後もかなり低いと思います。アメリカでは、ウォシュレットを付けた途端、便座を壊して取り外し、どこかに売り払うようなケースが多発する可能性も考えられます。
記事の内容は以下の通り。
・TOTOの海外進出と直面した文化的バリア
日本での成功を経て、TOTOはアメリカ市場への参入を果たしますが、道のりは平坦ではありませんでした。アメリカでは、トイレの話題自体がタブー視される傾向が強く、広告の掲載拒否や文化的違和感といった壁にぶつかります。2007年にはタイムズスクエアに掲出したウォシュレットの広告が大きな議論を巻き起こしたとのこと。
・売り上げが伸び始めた転換期
コロナ禍の全国的なロックダウンの間、トイレットペーパーの入手に苦労していたアメリカ人がウォシュレットに目を向け始めました。2020年、北米におけるTOTOウォシュレットの売上は前年比でほぼ倍増したとのこと。
また、記録的な数の観光客が日本を訪れ、ウォシュレットのファンになったことも追い風となっていると見ています。
・アメリカ市場での現状
TOTOのウォシュレットは、五つ星ホテルやセレブの自宅を巡るソーシャルメディアツアーに登場し、一種の社会現象となっているとのこと。
昨年の業界レポートによると、アメリカではリフォーム中の住宅所有者の5軒に2軒以上が、洗浄便座などの特殊機能付きトイレの設置を選択しており、TOTOのアメリカにおける住宅設備事業の利益は、過去5年間で8倍以上に増加しているとのこと。同社は今後もさらなる成長を見込んでいます。
・日本の技術と文化の融合が拓く未来
TOTOの成功の背景には、「些細な不便さ」さえも徹底的に改善しようとする、日本のものづくりに対する精神が反映されています。
世界的に見れば、ウォシュレットの導入率はまだわずか数パーセント。TOTOの社長は、アメリカを「最大の成長市場」として期待しており、関税や文化的障壁があっても、その進化の歩みは止まることはないと見ているとのこと。
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