誰かが語った
人生を歩くのではなく、

空から降り注ぐ
一滴の雨粒のように

形も色も温度も
変えながら

循環する

点が線になり
線が円になり
まわり
まわり

誰も描けなかった
線上を行く。

烈火のような直進。

力強く、なおも力強く

前に進む。



年老いたスイマーに出会い
イメージはうつる。


波のたたない、力感のないフォーム。
それでも体は、よどみなく前へ。
水とともに生きているように
軽やかに、泳ぐ。

年を経て失い。
失いながら、得る。


美しいクロールをみた日の話。

頭上でゴーゴーと風が鳴く。

小さな雨が調子に乗ってパチャパチャ。

僕はヒーヒーと歩く。

傘が蛙の足みたいにならないよう、
親指と人差し指で、傘の一辺をつまむ。

背筋はピンと伸びていて、頭をその上にのせる。

お。

ジェントルマンみたいだ。

あ!これ、チャップリンだ!!

ワクワクしだして、気分は完全に喜劇王。

必死に嵐と戦う人達を尻目に1人優雅。もう、優雅が服きて歩いてるって位優雅(気分。あくまで。)

足取りも変わり、歩幅も変わる。

こちらに視線をくれる人と目が合うと、プイッとソッポを向かれる。

おやおや、日本の方は恥ずかしがり屋のようだ(←

ウキウキで家に着いた。

変なスイッチが入った、嵐の帰り道。