声に関する器官の解剖学的な説明と声帯閉鎖 | からすのブログ

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2022年初頭からの高い声の発声方法について勉強したことをメモ書き程度にまとめていきます。

本記事は徐々に付け加えていくと思います。

 

■声に影響がある器官

人の声は肺からの空気を原料に声帯で作られ、口腔や鼻腔を通って音となって発声します。

声帯は訓練により動かすことが出来、声の高さを変化させることが出来ます。

 

鼻腔口腔は男女差はあまりないが、咽頭は首の成長度合いの違いから男性の方が広く女性は狭いので、男性の声は太く女性の声は細くなります。

 

軟口蓋喉頭蓋は訓練により上下に動かすことが出来、声の高さを変化させることが出来ます。

※喉頭蓋を動かす方法は喉に負担がかかるので省略。

 

 

■声帯と話し声の男女差

(上から見た声帯の男女差イメージ)

声帯は男性が長く太く、女性は短く細いため、声は男性は低く、女性は高くなります。

男性は首の骨が発達するため、喉仏が隆起し、首の表面に浮き出て声帯も長くなってきます。

 

・男性の声帯とその動作

声帯の長さ15~25㎜

話し声:120~200Hz(理想130Hz)

声楽的声域(胸声・地声)C3~G4(130.812~391.995Hz)

 

正面から見た男性声帯イメージ

声変わりが起きると声帯が男性化し、声帯の下部が太っていく、発声すると声帯が波打つように下から上へ順番にベッタリ触れるようになる。

 

・女性の声帯とその動作

声帯の長さ10~20㎜

話し声:220~450Hz(理想330Hz)

声楽的声域(胸声・地声)G3~C5(195.997~523.251Hz)

 

正面から見た子供・女性声帯イメージ

声変わり前の声帯は発声すると声帯の上の部分だけ薄く触れる。

 

男性が女性のような高い声を出すためには、この声帯の動かし方(声帯閉鎖)を感覚的に掴み、声帯の触れ方を制御して発声させます。

裏声やミドルボイス(声帯半開き)またはウィスパーボイス、ファルセット(ささやき声)の発声法は女性声に近い発声法になります。

 

 

■声帯の手術が出来る病院

声帯の長さは外科手術で変化させることが出来ます。

・甲状軟骨形成術Ⅲ(FTM)・甲状軟骨形成術Ⅳ(MTF)

声帯を弦に見立てて例えると張りを調整する手術

声帯は太さは変わらないが、張り強さは術中に患者の希望に応じて調整してもらえる。

喉仏の除去は別途に行う必要がある。

術後は患部が安定するまでのダウンタイム期間があり、安定後はボイストレーニングで自身の声を確認します。

医療法人顕夢会京都耳鼻咽喉音聲手術医院 鼻炎・難聴・声の問題解決 (hiroshiba.com)

【声の治療】声の低さに悩む女性(2022年5月27日) (youtube.com)

 

・輪状甲状軟骨接近術 

喉仏(骨)と声帯の一部を除去する術式、喉仏は除去され、声帯は短くなる。

声帯の太さは変わらないが、長さは短くなる。

長さは執刀医の任意。

こちらも患部が安定するまでのダウンタイム期間があり、安定後はボイストレーニングで自身の声を確認します。

※烏のダウンタイム期間は2年でした。

ヨーサガン・クリニック - タイSRS 性別適合手術 性転換アテンド会社 | タイSRSガイドセンター (thaisrs.com)

 

 

■声帯操作(地声と裏声の習得)

声の高さは声帯の開閉によって変化させられるため、声帯の動かし方を感覚で掴んで、その時の声の違いを覚えましょう。(重要)

・エッジボイス(声帯閉鎖)

エッジボイスは声帯閉鎖しながら発音する手法です。

呪怨のように「ア”ア”ア”ーーー」とブツブツさせるように発声します。「お"」の発音でも声帯閉鎖しやすいと思います。

参考:(1) エッジボイス練習中 - YouTube

 

・声帯の開閉操作

声帯開閉を感覚的に掴みましょう。

声帯閉鎖させたまま声帯に軽く圧をかけ続けると圧が抜けにくい感覚が分かります。そのまま圧をかけた状態で声帯を開いたり閉じたりすると圧が抜けたり抜けずらい感覚があるので、何度も行って声帯を開閉させる感覚を掴む。

「は」の発音で声帯が開き「ほ」の発音で声帯が閉じる感覚があるので繰り返して練習してみる。

 

声帯の開き具合で声の通り方が違います。

声帯を開いた状態で発声するのが裏声で、声帯を軽く閉じた状態で発声するのが地声で、その違いを感覚的に掴みましょう。

 

 

 

■軟口蓋の操作(口腔共鳴と鼻腔共鳴の習得)

軟口蓋は上下に動かすことで声質が変わります。

やり方は「ア」の口で「ン~ガ(ア)」と発音します。

「ン」から「ガ」に移行する際に軟口蓋が動く感覚を覚えましょう。

「ン」の発音の時は軟口蓋が下がり、「ガ」の発音の時に軟口蓋が上がっています。

「ン~ガ~、ン~ガ~」と繰り返して軟口蓋を動かして練習する。

 

軟口蓋が上がって鼻腔へ声が通らなくなると口腔を通って口腔共鳴が起きやすくなる。

反対に下がると鼻腔へ声が通るようになって鼻腔共鳴を起きやすくなります。また、ガラガラした声が抑えられる。

但し、下げ過ぎるとただの鼻声になってしまうため、下げ過ぎないように調整する。

 

鼻腔や口腔の共鳴は息の吹き方で起こすことが出来ます。

共鳴が起きると声が高くなります。

何度も練習して確認してみましょう

【ボイトレ】共鳴している声としていない声の比較 - YouTube

 

■鼻腔共鳴(ヘッドボイス)

鼻腔共鳴はのどチン子の後ろにある上咽頭に向かって息を吹きかけ、圧を調節し響きを持たせることで起きます。

 

上咽頭を響かせることで声質が高音になります。(重要)

 

 

■声の表現

声を表現するには様々な手法がありますが、頭の整理のためにその一覧を載せます。

 

子供や女性の話声はこのヘッドボイスになるので、男性が女性声を出す場合この手法を採用して下さい。

普段からヘッドボイスで話をしたり練習することで感覚を掴んでいきましょう。

 

■ミックスボイス

ミックスボイスとは鼻腔共鳴(ヘッドボイス)とミドルボイス(声帯の半開き)、ファルセット(声帯を振動させない)を組み合わせた発声方法

 

埋没されているMTFさんはミックスボイスで日常生活を送ってらっしゃるそうなので習得していきましょう。

 

 

※本記事に関して、一切責任は負いません。