タイミングのよさも運 | トホホでウフフな着物日記

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ごく普通のわけあり主婦が、思いがけず専門学校で着付講師をやることに。さらには卒業衣裳レンタルと浴衣販売サイト『おしゃれアカデミー』を起ち上げてしまいました。いろんな学生やお客様との素敵な出会い、愛猫の素行、笑える介護等、毎日起こるトホホやウフフをご紹介。

2月10日(水)曇のち雨


タイミングのよさも運


 昨日、透析室に主人を迎えに行ったとき、たまたま婦長さんがおられ
「あーら、いつもきれいなお母さん」
と声をかけられた。前から一度ご注意申し上げようと思っていたのだが、私はこんな12歳も年上の性格の悪い子を産んだ覚えはありません。それにどこを見てきれいだというのか、特にその日は髪がぼさぼさで化粧のノリも悪かったから皮肉を込めて言われたのだ。それならちょっと無理難題をふっかけてみよう。
「あのう、いつもきれいなお母さんからお願いがあるんですが」
 主人は数年前、無呼吸症候群の検査入院をしたことがある。かなり重度だとわかったのだが、リスクを伴う治療は無
理ではないかと言われて放置したまま今日に至っている。最近体調もいいので、再度検査をしてほしいと言うと,

「はい、わかりました」
と、いとも簡単にOKしてくださった。
「それで、3月3日に入院させてもらえるとありがたいのですが」
3月3日は仕事で都内のホテルに泊まることになっていて、夜中、主人をひとりにしておくのは心配なのだ。ところが
このお願いもOK。早速個室の手配をしておくと言われた。わー、これでひと安心。
 以前、冠婚葬祭の間、主人を入院させてほしいと院長先生にお願いしたときは
「うちは、老人ホームではありません」
と叱られたことがあるのに、今回は意外と軽く聞いてもらえたと思ったら、
「数日前、透析の患者さんが、無呼吸症候群で亡くなられたのよ」
と、待合室の人が教えてくれた。ああ、それでか。タイミングがよかったのだ。ダメもとでも言ってみるもんだ。


本日のトホホ


 デイサービスに送り出して2時間ぐらいしたとき、
「ご主人が具合が悪いと言っておられます」
という電話。またか。いつものズル早退に違いない。今日は学校行事で授業がないから、うちで仕事をしている。すぐ迎えにいけないこともないが、アシスタントと針仕事をしているところに帰られても困るなあと思っていたら、次の電話。

救急車で病院に搬送しますから、奥さんは直接病院に行ってください」
あらー、今日は本当だったのだ。
 病院に着くと、意識はあり、回復しているが、紹介状を書くから、すぐ心臓の病院で診てもらうようにと言わ
れた。そこへ、昨日の婦長さんが来られ、3月3日がこんなに早くなるとはと顔を見合わせてしまった。


本日のウフフ


すぐと言われても、今からでは午後になる。病院の診察は午前中だろうし、明日は祝日。次の日からずーっと仕事だし・・・その間何かあっても心配なので、心臓の病院に電話してみると、
「こちらは救急病院ですから24時間受け付けております。今すぐ連れて来てください」
ふーん。そうだったのか。この病院には、普通に診察を受けに行ったとき、予約制なのに3時間ぐらい待たされたことがある。ところが今日のように、救急車で搬送されたあと、病院の紹介状を持参ということになると、すぐ診てもらえるのだ。タイミングのよさも運のうち。早期治療、早期快復につながる。
 検査が長くかかり、結局夜になって、入院ということになった。暗い夜道、しかも雨で路面が濡れている。運転には一番いやな条件が揃ってしまい、病気で死ぬのと交通事故で死ぬのとどっちがいいか選べといわれたら、どうしよう、とまで考えるほど危なかったが、どうにか無事帰宅できた。
 さあ、今夜から久々に独身貴族に戻れる。仕事が忙しい時期だから、主人を入院させてくれなんて言っても通らない話なのに、神様はちゃんといいタイミングを用意してくれたのだ。