とある薬剤師の日常 -13ページ目

むねやけの時にキャベジン飲んで、逆に症状が悪くなったのですが

最近放置しまくりですね。ゴメンナサイ。

今回はお店に来たお客さんからの問合せにお答えします




最近気のせいか、むかつきで重曹(炭酸水素ナトリウム)の入った胃腸薬(キャベジン・太田胃酸・パンシロンなど)を飲んでさらにむかつきが悪化し、ゲップや吐き気や喉の痛みを訴える方が数人来ました



制酸作用を期待して飲んだと思いますが、胃酸過多のところに重曹を加えてしまった結果、

H2CO3が多量に発生し、胃内で


H2CO3⇔H20+CO2 


の反応が起こり、CO2が気体になって胃を圧迫して、胃酸を逆流させた


と考えられます
病名で言うと、逆流性食道炎となりますね。





つまり、胃酸の出すぎで胃の不調を訴える人は重曹入りの胃薬を飲むのを避けるべきだということです。



では何を飲むか?




ウチの店では重曹の代わりに炭酸カルシウムの入ったものや漢方薬のみのものをオススメいたします。商品名で言うと大草胃腸薬になりますね。
さらに食道炎まで症状のある人にはH2ブロッカー(ガスターなど)と併せて服用していただきます。




その後、胃酸の出やすい体質なのか、宴会が多くて暴飲暴食してしまったのか、食生活が乱れているのか
といった原因を考えて、その人にあった医薬品をオススメいたします。




特に宴会の多い人には二日酔いに効能効果が取れているミラグレーンの併用を強くオススメします
たかだか胃のむかつきと思って適当に名前の知っている医薬品を飲むと、かえって症状が悪化することがある典型的な例ですね




性質の悪いことに、他所のドラッグストアでキャベジン勧められて、逆流性食道炎になったということですので、薬を売る人はキチンとした知識を持って売ってほしいものです。

漢方薬が保険適応外になるそうです

漢方薬が保険適応外になるということで、Twitterなどでかなり騒がれていますね。

何故かマスコミではまったく取り上げられていませんが。





簡単に書くと、民主党がこの前までやっていた事業仕分けで


「漢方薬って効くかどうか分かんないから、保険使うの金のムダだよね」


という意味で削除されるということになりました。

健康を守るとか言っていた政党とはとても思えないですね。



正直呆れかえりますが、確かに漢方薬をまったく勉強していない医師がホイホイ出しているのも事実。
薬学部でも漢方薬の勉強はほとんどありませんでした。




ですが一番古いものでは2000年も前に作られた薬が未だに使われているということは、
逆に考えれば、「それだけ安全で、効果があり、予期せぬ作用が出たときの対処法もしっかりと確立した薬」 です。

予期せぬ作用~は一般の方ではご存知ないかもしれませんが、漢方学の一番古い本に「傷寒論」と「金匱要略」というものがあります。



「傷寒論」は主に風邪などの急性疾患
「金匱要略」は肝臓病・慢性疲労・ぜんそく・婦人病などの慢性疾患
について書かれており、漢方を勉強した人なら必ず読んだことがあるぐらい有名な本です。


この二冊だけでもこの症状ならまずこの漢方薬を使いましょう。もしこういった症状が出たら、この成分を加減しましょうと事細かに書かれています


漢方は西洋医学と違い、例えば風邪であれば
西洋医学では鼻水止め・咳止め・解熱剤など、複数の薬が必要ですが、
漢方薬の場合は、それがどこから来ているのかを考えて出します。
体表の冷えなら葛根湯・老人や体力の無い人なら麻黄ブシ細辛湯・妊婦なら桂枝湯・長引く風邪には柴胡桂枝湯など
原因から直すので一つの薬で済み、副作用もまずありません。




今の薬はこういった作用を出したい!という目的があった上で開発をしていますので、確かに効果はありますが、どんな副作用が出るか分かりません。


かの有名な「バイアグラ」は血圧を下げる目的で開発されていました。
だから副作用として低血圧症状が現れるのは当然です。




重篤な副作用があったり、効果がなければ、2000年も経つうちに衰退し、伝承されずに消えてしまっていることでしょう。
逆に考えると、
2000年も前から使っていた薬が、今も尚使われているということはそれだけ 安全で効果がある ことを証明していると思います。



今の西洋薬では長くても30年ぐらいしか使われておらず、長期服用によりどんな副作用が出るかすら分かっていません。
チクロピジン(商品名:パナルジン)で長期服用により副作用が出ると分かったのは薬剤師の方なら記憶に新しいと思います
今の西洋薬で200年以上使われる薬は恐らくアスピリンぐらいではないでしょうか?




エビデンス(根拠)が無いから削除と言っていますが、2000年も使われていることが何物にも変えがたいエビデンスだと思います。
古くからある薬が使われているのは、安全で効果があるからです。




↓ツムラ社長のコメント
http://www.yakuji.co.jp/entry17252.html


↓署名場所
http://kampo.umin.jp/contents02.html


↓モバイル署名
http://www.skweezer.com/s.aspx




漢方薬ばかり取り上げられていますが、仕分けでは市販で売っているものは基本的に削除する方針のようで、
漢方薬が消えれば、うがい薬・湿布が対象になると言われています。


その調子で仕分けが進んでいけば、恐らく最終的には

風邪薬・痛み止め・胃薬 などの薬は全て保険適応外になる可能性があるでしょう。


誰が困るかは・・・・直に分かりますね。

伊賀地区のジェネリック医薬品使用状況について

国から薬剤師はジェネリック医薬品(後発品)促進に寄与していないというありがたいお言葉を言われたので、支部レベルで調査しました




左は伊賀地区の平成21年8月調査、右は中医協調査の平成20年12月です


1.期間内総受付処方箋枚数

17522   486352   以上をそれぞれ100%とする


2.ジェネリック医薬品への変更可能処方箋枚数

9056(51.7%)   318896(65.6%)


3.ジェネリック医薬品に変更可能であるが、ジェネリック医薬品が存在しないなどの理由で変更不可の処方箋枚数

3533 (全体の20.3%、変更可能処方箋の39.2%)   32494 (全体の6.7%、変更可能処方箋の10.2%)


4.2のうち先発品からジェネリック医薬品に変更した枚数

1285 (全体の7.3%、変更可能処方箋の14.2%、ジェネリックが存在し変更可能処方箋の23.3%)   19497 (全体の4.0%、変更可能処方箋の6.1%、ジェネリックが存在し変更可能処方箋の6.8%)




伊賀支部の薬局はジェネリック医薬品の促進を進めているつもりですが、
病院や医師によっては絶対にジェネリック医薬品はイヤだ という人もおり、ジェネリック変更可能な処方箋は全体の約半分しかありません。

中医協調査では約2/3の数字が出ていますので、伊賀地区に限って言えば病院・医師にジェネリックを使っていただくようにお願いしないとジェネリック促進は頭打ちになります。





またジェネリック医薬品が存在しないものもたくさんあります。

実際署名があるかないかの違いしかないので、忙しい医師なら気付かずに署名せずに処方箋発行とか十分あり得ますが、
それでも中医協調査と比べると3倍以上あります。

そんな中、それらを省いて計算すると、伊賀地区では23.3%。
4枚に一枚は積極的にジェネリック医薬品に変更しています。
野球の打者でも3割打てれば超一流選手ですので、この数字は決して低くないと思います。



以上が伊賀地区のジェネリック医薬品の使用促進具合です。




医療用医薬品自体が仕分け対象になりましたので、これからは国全体で無理やりにでもジェネリック医薬品を使っていただく傾向になるかと思います


仕分け対象になったと言う意味は言うまでもないですね。
国は国民に使う医療用医薬品はムダだと言いたいのでしょう。

その割には市販医薬品がオンラインで買えなかったり、国自らがセルフメディケーションをさせないようにして、病気になったらその薬はムダだとか、凄いこと言ってますよね




仕分け云々言うのなら、ちゃんと毒性試験と
少し記憶が曖昧ですが、崩壊性試験をやっていないため、90日分を一つの袋に入れたとき(一包化したとき)
に変色や錠剤の変性があるものもあります




推進する以上、その点を留意してジェネリック医薬品の促進を図っていただかねば、安心してジェネリック医薬品を調剤することが出来ません。



ジェネリック医薬品を促進するのなら、 薬学的に 同等であることを証明されたジェネリックしか使いたくないので、ウチの薬局ではメーカーに国からの指導は来ていないが、毒性試験の結果を添付するよう言って、その結果を持ってきたメーカーのもののみを使用しています