主人と付き合い始める前の話。
今から約8年前、主人と私は同じ製薬業界に身を置き、学会やセミナーで定期的に顔を合わせていた。私は東京に転勤してきたばかりで右も左もわからず、主人は学会やセミナーで私を見つけると、帰りに行きつけの美味しいお店でご馳走してくれた。同じ大阪市出身ということで気も食も合い、いつしか仕事の用事がなくても会うようになっていた。
そんなある日。
いつものように主人と一緒に食事をしていた私は、主人に獣医師になろうと思ったキッカケを尋ねた。
すると主人は、教えてくれた。
「小学生の頃にシートン動物記を読んで、獣医師になろうと思ってん」
私は感動した。
きっと、今このブログをご覧の方の中にも、子供の時に一度は思ったことがある方がいらっしゃるのではないだろうか。
『シートン動物記』を読んで、
『ムツゴロウさん』を見て、
『動物のお医者さん』を読んで、
「大きくなったら、獣医師になりたい!」って。
でも、その夢を持ち続け、叶えるだけの努力を惜しまず、実現させる人間というのは、ほんの一握り。
私は心の底から主人を尊敬した。
この人は、本当に動物が好きで、世の中を良くしようと思っていて、信念の強い人なんだ、と。
そして、その数ヶ月後に私達は付き合い始め、その数年後には結婚して、今に至る。
そして先日。
テレビを見ていたらシートン動物記の話が出てきたので、主人に尋ねた。
「付き合う前にさあ、シートン動物記を読んで獣医師になろうと思ったって言ってたけど、シートン動物記のどの話が好きなん?」
私はドキドキした。
シートン動物記には、動物の美しさ、自然の厳しさ、人間との共存など、博物学者のシートンが体験した様々なお話が記されている。いったい主人は、どのお話を読んで獣医師になりたいと思ったんだろう。
すると主人は、期待に目を潤ませながら待つ私を見つめて言った。
「何それ?」
おおおおおーーーーーいい!
獣医師の口説きテクニックなんかーい!!
まんまとハメられとるやないかーーーい!!!
タイムマシンがあれば、あの頃の私に言ってやりたい!
『おい、私!!!
感動しとらんと、もっと突っ込めーーー!』
この会話、もう少し続きます
となりで”一生一緒の家族”を待つクララに、
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クララは”一生一緒の家族”を探しています。
【2019年6月追記: 私はドッグライフセイビングと、根本的な動物保護活動の信念と、動物と人間に対する姿勢の相違により、2017年10月に全ての関係を断っています】
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