前回、もう日本には、年増に優しいケバブ屋さんは存在しないと結論付けた私と友達。
(詳しくは、過去記事『あの頃の私に戻って、〇〇〇に会いたい!』をご参照ください!)
(画像引用元: Wikipedia ドネルケバブ)
でも日本女性の平均寿命は、87歳!
まだまだ私、ケバブを食べたい!
(別にそんなにめっちゃ好きってわけでもないねんけど、食べられへんとなると無性に食べたい!)
というわけで、以前とっても優しかった隣町のケバブ屋さんに買いに行くことを決めた。
でも、かつて優しくしてくれた1号店では意味がない。私はあえて、同じ系列の2号店に挑んだ。
一緒に付き合ってくれた主人には、ケバブを買う時は私一人で行くから、うしろから見守っていてほしいとお願いした。もし志半ばに私が斬られるようなことがあれば、介錯してほしいと。
2号店が近づくにつれ、私の心はざわついた。あぁ、今日で本当に私のケバブ人生は終わってしまうかもしれない。お父さん、お母さん、ごめんなさい。
そうこうしているうちに、2号店が見えてきた。
と同時に、悪い予感がした。
店員さんが若いのだ!
1号店の店員さんは、私より歳上だった。優しくしてくれたのは、そのせいもあるかもしれない。だが、2号店の店員さんは、どう見ても20代。ノリノリのケバブ世代だ。過去のケバブにすがりつく私に、果たして優しくしてくれるだろうか。
えーい!でも、今日は買うんや!
トルコ人よ、焼くなり煮るなり好きにしてくれ!
私は、「ここからは一人で行くから…」と主人に告げた。気分はサムライ。
だがここで、私の姑息さが姿を現した。
「あ、クララだけは連れて行くわ。3匹は大変やろ?」
私って、ダメウーマン。
ここに来て、『犬』を利用して、守りに入ったのだ。しかもあえて、人間で言うなら思春期を迎えたばかりでピチピチピーチのクララを選んで!!
だって、傷つきたくないねんもん。
クララ、協力してよ。
ケバブ屋さんの前に到着した私(とクララ)は、ひとつ深呼吸をすると、意を決して店員さんに声を掛けた。
「こんばんは〜!」
賽は投げられた。
私は辛口ソースのケバブを一つ注文した。
店員さんは、いたってフツーの対応で、愛想が良いわけでも無愛想なわけでもなかった。
充分や。
世の中、フツーが一番。
こんなトウのたった私に、フツーに接客してくれるなんて、もったいないくらいや。店員さん、ありがとう。これで心健やかに、平均寿命まで生きられるよ。
そう感謝しながら、ケバブの出来上がりを待っていた次の瞬間、私は自分の耳を疑った。
「お肉、大盛りにしておくね〜!」
え?
ええ??
今、なんつった??
あまりに驚く私に、店員さんはニコッと笑い、「お肉、大盛りにしておくね」と繰り返した。
私の脳内で、もう一生聞くことはないと思っていた、あの甘い言葉がこだまする。
お肉、お肉、お肉、お肉...
大盛り、大盛り、大盛り、大盛り...
天使降臨!
私はお肉がピタパンからはみ出さんばかりに入ったケバブを受け取り、代金を支払うと、「ありがとう」と店員さんに感謝した。
店員さんは、「また来てね〜!」と、人懐っこい笑顔を私に向けた。
私は早く主人とこの嬉しさを共有したくて、ケバブを手に、少し離れた場所にいる主人に駆け寄った。
「見てー!お肉、大盛りにしてくれたー!!」
はたから見たら、とんだ食いしん坊だ。
でも、本当に飛び上がるほど嬉しかったのだ。
主人もホッとしたのだろう。
感謝の意を込めて、自分用にハラペーニョ付きスパイシーケバブを買いに戻った。
店員さんと会話をするうちに、特別に犬たちにも味付け前のお肉を分けてくれた。「これも大盛りにしておくね!」と天使は再び微笑んだ。
おかげで、この喜びを犬たちとも共有することができた。久しぶりに食べたケバブは、すっごく美味しかった。
ケバブ屋さん、ありがとう!
トルコ人、万歳!!
あ~、女に生まれて、良かった!!
ただ、その頃の私は、この後まさかあんなことになるなんて、思いもしていなかった・・・。
長くなっちゃったので、ごめんなさい。
続きは、また明日!
応援↓クリック↓をよろしくお願い申し上げます。
**********
クララは”一生一緒の家族”を探しています。
【2019年6月追記: 私はドッグライフセイビングと、根本的な動物保護活動の信念と、動物と人間に対する姿勢の相違により、2017年10月に全ての関係を断っています】
**********