《ドーベルマントライアル決定》　ヨハンと過ごすトライアル前日

トライアルを控えて、ドッグランに遊びに行った私と3匹。

もうすぐお別れかと思うと、これまでの日々がスライドショーのように脳裏に映し出される。

預かり当初、社会性もなく、家庭犬としてのお作法も一切知らなかったヨハン。

あかときいは、家から一歩外に出ればヨハンとも仲良く遊ぶのだが、家の中では「おまえにはまだまだ教えなければならないことがある」とばかりに空手キッドのように厳しかった。

特に多動児には厳しいあかときい。

子犬だから落ち着きがないのは仕方ないのに、かなり根気よくTPOを教えていた。(河原はOK、レストランはNGなど)　はたから見れば、子犬をいじめるイジワル2匹組に見えたであろう。

それが、ヨハンが成長するとともに、その距離も近づき、あと数時間でトライアル開始を控えた今となっては、この状態。

知らないうちに、ヨハンときいが手を繋いでいたり、

ヨハンがあかにちょいピタをしていたり、

仲良く並んで飛行機を眺めていたり。

前回のロジャー君(現ロウ君)が卒業した時のように、また寄って集って私に「大丈夫」を伝えてくれてるんやろうな。

そんなことを思いながら、そろそろドッグランを去ろうとしたら、前方からドーベルマンが歩いてきたのだ！ヨッちゃんとよく似た、優しいお顔をした垂れ耳の大人の男のドーベルマン。聞けば、私がよく行く数カ所のドッグランでドーベルマン友達を持つ飼主さんだった。

飼主さんは、ヨハンを見て、「こんな良い子のドーベルマンは見たことがない」とたくさん褒めてくださった。穏やかで、遊び上手、社会性があって、社交的。特に驚かれていたのが、私がほかの飼主さんたちと話し出すと、ヨハンが自ら私の足下で伏せて待つこと。他犬、特に子犬が苦手だというその飼主さんのドーベルマンも、嫌がらずにヨハンの相手をしてくれた。とても珍しいことらしい。

これもきっと、保護活動の神様(だから、ダレそれ？)が、「ヨッちゃんもいつかこんな大きくて優しい子になるから大丈夫やで」って教えてくれはったんやわ。

一ヶ月前に、ドッグライフセイビングの大型犬担当スタッフから、「あかときいに一日も早く預かって欲しい子がいるの」と言われて預かり始めたヨッちゃん。双子の片割れ・ミルヒとケンカばかりし、一歩外に出れば怯えて歩けなかった内弁慶なヨハンに、社会性を身に付けさせることが我が家の使命だった。もちろん、ヨハンが生まれ持った性格が大きいが、無事にお役を果たせたみたい。