(自分) 私も言ってもいいですか?
(代理人) もちろんです。
(自分) 私がモラハラをしたと夫は言ってるそうですが、きっと夫の親の介護と看取りをしなかった事だと思います。
でもそれは今回の原点の事が無ければ、そうなる事はあり得なかったんです。
それ位に亡くなった父親とは気心も通じてましたし、最期に行かない選択をした事の方がどれだけ辛かったかっていう事はどうしても伝えたいんです。
(調停委員) あなたと義父との関係が良かった事は相手方も分かっている訳ですよね?
(自分) はい。確かにコロナもありましたが、ただ、今になっては最後となった帰省の時に、義父には「いつもありがとう、感謝してます」と初めて言われ、最敬礼までされ、私も関わってきて良かったと思っていたんです。
それを最期の時に行けなかった事は、結局あの人の問題でそうならざるを得なかったんです。それをモラハラって言われるのは私としてはとても心外なんです。
(調停委員) 〇さん(夫)の行動、不貞の疑いとか何回もの風俗とか…
(自分) はい。それでもまだ何とかなるかと重ねた話し合いでさえ軽くあしらわれ続けて、その結果がそれなんですから。
(調停委員) 今のご主張内容を伝えた上でですね、年金分割5割、財産分与は提示額通りとしたら、慰謝料の要求はどのくらいになるんでしょう。
ゼロはないんですよね?
(代理人) まだ詰め切れてない部分はありますが…
元々が勤続期間に比して婚姻期間が短いので、”財産のほとんどが退職金である分与”は、かなり薄まった額となる事を危惧しているんですよ。
だからもし裁判で相手もしっかり争ってきた場合、今提示されてる額すら取れるかどうか。
そこから見ると今提示している分与の額としては悪くない。そこに慰謝料的なものがプラスαされれば…
もちろん向こうがOKと言うかどうかは分かりませんが。
(調停委員)○○さん (私) はいかがですか?
(自分) やむをえないと思います……
(代理人) そう悔しがることないよ。それだったら進めないからね、この話を。
(自分)… はい…
(調停委員) 今の話は「最低限の妥協線」という理解を我々はしますので。
そこに相手方のご主張が届かなかったらそれは応じられません、って話になる訳ですよね。
(自分) はい。
私はこの時点で、本当に調停委員の方には助けられていると感じていた。
前もって調べたりしていた時に、無茶なことを言ってくる調停委員が多いとかの不安要素がたくさんあったにもかかわらず、初回からこの時まで私の気持ちを汲んでくれようとする調停委員の方にどれだけホッとさせられただろうか。
弁護士は、私の味方であるけれど現実を一番シビアに見る立場。
弁護士の前での私は、時々親に叱られる子供のようになる。
でもこれも厳しい現実を見なさい、という事に他ならない。
こうして周りの人たちが、納得できてない申立人(私)のための調停をいかに進めていくか、具体的な調整が改めて始まった。
(代理人) 私が考えていたのは、離婚はまだ持越しになりそうなので、婚姻費用だけは決めたいと思っています。
(調停委員) なるほどね。相手方のハッキリしない収入額を再確認してから婚姻費用を具体化したいと思います。
そして年金ですが、〇さん(夫)はとてもこだわっていたので、5割を決定するという時点で話合いは不調になる可能性があるんですが、もし5割を絶対嫌だと言ったら…
(代理人) もし他の部分が合意できるものを提示しているなら、年金だけは除外して後でやります。
まぁ実務上5割はほぼ保証されている訳ですし。
(調停委員) それが〇さん(夫)の今までの話ぶりだと年金の除外は嫌がっているんですよ。
要は年金を2割にするから他の部分で上乗せしてやると言ってるんです。
なので年金除外となれば、その上乗せも払わない可能性がありますけれども。
うーん、まずは先程の、最低限の落としどころに相手方の金額が届かない場合には、〇さん(夫)の主張は持ち帰って、とりあえず婚姻費用だけでも成立させましょう。
(自分・代理人) よろしくお願いします。
文にするとこれだけのものが、細かい数字を含めて、双方の思惑だったり、調停での戦術的な事などが絡み合って、短時間で目まぐるしく変わっていく状況だった。
ただでさえ頭の回転が人一倍ゆっくりな私(涙)
ついていくのが必死だったし、時折ついて行くことすら危うい状況。。。💦💦
それにしてもやはり夫は抜け目ない。
先を先を読んでいく。
今までこうして夫は暮らしてきたんだ。
そしてそれをうまく自分の作戦通りに回せてきてたんだ。
しかしここは法律に基づいて争いごとを解決する場。
夫の意見だけが通る「家の中」とは違う。
この状態を私は望んでいたような気がする。
相手を尊重するような優しい言葉で包みながら、夫はいつの間にか自分の都合だけで全てを動かしていたんだ。
そして決め事は二人で、と言いながら
「自分の言う事がこの家の憲法」的にやってきたんだ。
だからこそずっと私は心のどこかで望んでいたんだと思う。
公平な判断を仰げる、まさにこの状態を、ね。
つづきます