--昨年3月にトランプ米政権が鉄鋼輸入制限を発動した
「(日本の)鉄鋼業界への直接的影響はそれほどない。
もともと日本から米国への輸出量は生産量の約2%しかない。
米国では作れない(高付加価値の)製品が多く、上乗せされた関税は需要家が支払っている。
ただ、欧州連合(EU)などの対抗策を含む世界への影響や、日本への間接的影響を見極めるのは難しい」
--鉄鋼需要は堅調だ
「国内で(需要低迷が)懸念されるのは造船向けぐらい。
建設向け、自動車などの製造業向けともに堅調だ。
海外をみても中国では過剰生産能力の削減が進み、経済に減速感が出てきたとはいえ堅調だ」
--自然災害と生産トラブルが誤算だった
「事業環境は良かったのに、西日本製鉄所倉敷地区の高炉でトラブルが発生するなどし、粗鋼生産量は平成30年度の計画に対し約100万トン不足してしまっている。
30年度にスタートした中期経営計画でも引き続き掲げている製造基盤強化は道半ばの状況だ。
設備老朽化だけでなく、社員の世代交代が進んでいることも大きい。
人材育成、技術伝承をしっかりしていかないといけない」
--今年の抱負は
「機会損失がないよう、安定生産に努めたい。
貿易摩擦の行方は見極めづらいが、あまり楽観的には考えられないと思っている。
特に自動車への追加関税は、鉄鋼業界への影響が大きいので注視したい」