習氏1強、新指導部が発足へ 中国共産党
中国共産党は25日、第19期中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開いた。
新たな最高指導部(政治局常務委員)メンバーを選出し、習近平総書記(国家主席、64)の2期目の体制が発足する。習氏の後継候補は起用されない見通しで、
「1強」がより鮮明になる。習氏は21世紀半ばまでの目標として打ち出した「社会主義現代化強国」の実現に向けて、社会全体で党による統制を強める方針だ。
最高指導部メンバーは現行の7人体制を維持し、習氏と李克強首相(62)が再選される。
残る5人は、反腐敗闘争を指揮する中央規律検査委員会書記に就く趙楽際・中央組織部長(60)のほか栗戦書・中央弁公庁主任(67)、韓正・上海市党委員会書記(63)、汪洋・副首相(62)、王滬寧・中央政策研究室主任(62)となる見込みだ。
習氏は新たな5人のうち栗、趙両氏と近いほか、他の3人とも良好な関係にあるとされる。
最高指導部の1階級下の政治局員にも多数の側近を抜てき。
自らに近い幹部によって指導部内の多数派を形成する。江沢民・元総書記や胡錦濤・前総書記に近い幹部が多かった従来の体制に比べ、自らの意向をより強く反映しやすい布陣となる。
2007年に胡前総書記の2期目が始動した時は、当時50歳代の習氏と李氏を次世代指導者として常務委員に起用した。
今回は次世代は入らず、後継候補は明確にならない。
習氏は22年の次回党大会後も何らかの形で最高指導者に残る可能性をちらつかせ、党内の求心力を高める狙いとみられる。
1中全会では軍の最高指導機関である中央軍事委員会のメンバーも決める。
習氏は軍事委主席に留任。
制服組トップとなる軍事委副主席は許其亮氏(67)が続投するほか、退任が確定した范長竜氏(70)の後任には張又侠・前装備発展部長(67)が昇格する見通し。
習氏は許、張両氏と近いうえ、すでに刷新した陸海空軍の各司令官などにも自身とつながりがある人材を起用。国内の統治に強い影響力をもつ軍を掌握することで、政権基盤を一段と盤石にする。
24日に閉幕した党大会では、習氏の政治思想・指導理念である「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」が党の行動指針として党規約に明記された。
これまで指導者名を冠した政治思想が党規約に盛り込まれていたのは毛沢東、鄧小平両氏のみ。歴史的な指導者に並び立つ権威を得たと言える。
党規約改正では「あらゆる活動を党が指導する」との文言も追加。21世紀半ばまでの「強国」目標に向けて、習氏を筆頭とする党が政治や経済にとどまらず教育や文化も含めた社会全体への統制を強める方針だ。改革派の学者らには「毛沢東時代に逆戻りしたようだ。
統制強化で社会が発展するとは思わない」との否定的な意見がある。
習氏ら最高指導部メンバーは1中全会の閉幕後、人民大会堂で内外の記者の前に姿を見せ、習氏が代表してあいさつする。