9日の米株式相場はもみ合いで始まった。
午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前日比2ドル12セント安の1万8330ドル62セントで推移している。
米大統領選で政治経験のない共和党候補のドナルド・トランプ氏が勝利した。
米政治や世界経済に対する不透明感が売りを誘った。
一方、トランプ氏の政策が実現した場合に恩恵を受けるとみられる銘柄の物色が始まり、相場を支えた。
選挙戦でトランプ氏が優勢と伝わった8日深夜にはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のダウ平均先物が一時、約800ドル安と急落した。
その後、9日未明の勝利宣言でトランプ氏は経済成長を促進することへの決意を示し、インフラ投資を最重要課題だと述べた。
同氏の政策を見極めたいとの見方もあり、現時点では売り買いが交錯している。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同15.814ポイント安の5177.675で推移している。
トランプ氏が医療保険制度改革法(オバマケア)の撤廃を主張していることから、ユナイテッドヘルス・グループなどの医療保険関連や病院経営のHCAホールディングスなどが急落。
四半期決算で契約者数が減少した衛星テレビのディッシュ・ネットワークや決算が大幅減益だったメディアのバイアコムも下げた。
ダウ平均ではプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や保険のトラベラーズが安い。
トランプ政権下でインフラ投資が拡大するとの思惑から建機のキャタピラーが大幅高。石炭産業の保護を訴えていることなどから、コンソール・エナジーも高い。
クリントン氏が大統領になった場合に薬価の引き上げに厳しい姿勢を示す方針を示していたことから、アムジェンやバイオジェンなどのバイオ医薬品やファイザーやメルクといった製薬大手株が大幅高。
ダウ平均では金融のJPモルガンやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が高く始まった。