衣料品に使う合成繊維の国際価格に底入れ感が出てきた。
ポリエステル長繊維は石油化学原料の相場上昇を受け、
3月末時点で前月から小幅に上昇し約10カ月ぶりに反発した。
供給過剰や、汎用品を中心に中国の需要が鈍化し価格の上昇力は弱い。
値動きが海外より遅れる日本の取引価格は、これから夏場にかけ上昇も見込まれる。
詰め綿などに使うポリエステル短繊維のアジアのスポット(随時契約)
価格は3月末時点で1キロ0.92ドルと前月比約1割上昇した。
シャツなどに使うポリエステル長繊維も2月に横ばいとなり、
3月は小幅に上昇した。
原料となる高純度テレフタル酸(PTA)の
アジアのスポット価格が1月から1割上昇した。
春節(旧正月)明けから夏にかけて中国は繊維の需要期に入り、
生産も活発になりつつある。
今年は「中国で例年より繊維製品の需要が弱い」との声も多い。
設備の供給過剰に加え、中国の景気減速も一部影響し
「高品質品の需要は堅調だが、
量の多い汎用品中心に荷動きが悪い」(繊維メーカー)という。
国内の取引価格にはアジア価格が1、2カ月遅れて反映されることが多い。
足元の小幅反発を受けて「4~6月には底入れし、
夏場にかけて上昇しそう」(東レ)だ。
暖冬で国内アパレルの秋冬物の在庫水準は高く
「糸など原料価格への値下げ圧力は高い」(繊維商社の蝶理)といい、
国内価格の上げ幅は限られそうだ。