[東京 18日 ロイター] -
中国国家統計局が18日発表した1月の中国消費者物価指数(CPI)は、
食品の値上がりを受けて前月から伸びが小幅に加速した一方、
1月の生産者物価指数(PPI)は47カ月連続で低下した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
<野村証券のリサーチノート>
PPIの低下は小幅になっているが、需要が上向いたわけではなく、
主としてベースエフェクトによるものだ。
前月比でみるとPPIは0.5%低下。
12月は0.6%低下だった。
全体的にはディスインフレ圧力は続いており、一段の金融緩和余地がある。
1月には複数の人民銀行当局者が、伝統的な金利を用いた政策ツールよりも、
流動性供給の方が望ましいと表明しているが、
おそらく為替相場を懸念しているためだろう。
しかし、借入コスト引き下げのためには、結局は伝統的に政策ツールに戻るとみている。
引き続き、年内に50bpの預金準備率引き下げを4回、
25bpの政策金利引き下げを2回実施すると予想する。
<コメルツ銀行(シンガポール)のシニアエコノミスト、ZHOU HOU氏>
CPIの伸びは、食品価格の上昇(前年比4.1%)によるところが大きい。
全体の軌道は依然として穏やかだが、今後数カ月の数字には
より一層注意を払う必要がある。
1月の新規融資が非常に高水準だったためだ。
PPIは前年比マイナス5.3%で、低下が続いている。
前月はマイナス5.9%だった。
過剰生産能力が依然として製造業の製品価格を押し下げている。
CPIとPPIのかい離は、消費が堅調で製造業が低迷という、
中国の経済構造の変化を示している。
高水準の負債を抱えた企業の負債軽減を支援するには、
極めて緩和的な金融政策が必要だ。中国人民銀行は
第1・四半期に25bpの政策金利引き下げを実施し、
年内に複数回預金準備率を引き下げるだろう。
<ANZ(香港)のエコノミスト、劉利剛氏>
インフレ率の上向きは主に食品価格の4.1%上昇によるものだ。
天候の影響や春節(旧正月)の季節要因を受け、
野菜価格は前年同月比14.7%上昇した。
インフレ率は3月から低下する可能性が高い。
食品価格は2月上旬に上昇を続けたことが指標で示されており、
同月のCPIを押し上げるだろう。
ただ、季節要因がなくなるため上昇は一時的となるとみている。
デフレのリスクに加え、外貨準備の一段の減少を
背景に中国は1月も資本流出に直面した。
このため、われわれは追加緩和が依然必要とみており、
第1・四半期に預金準備率が50ベーシスポイント(bp)
引き下げられるとの予想を維持している。
<キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏>
1月のCPI伸び加速は季節要因によるところが大きい。
とはいえ、基調的な物価圧力も高まっている様子が見られ、
それは長引くデフレ懸念の緩和につながると思われる。
PPIは引き続き大幅マイナスとなった。
世界的な資源安によって、同指数の75%を占める投入価格が
下落し続けていることが理由だ。
国内製品価格の持ち直しが続いているため、
われわれはこれを過度に懸念していないが、多くの企業はこうした
投入コスト低下の恩恵を実際に受けているだろう。
2月CPIは1月から伸びが鈍化する可能性があるが、
今年全体をみるとインフレは若干加速する見通し。
マネーサプライの伸び加速が幅広い物価圧力を生むだろう。